田能遺跡出土の遺物

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印刷 ページ番号1028885 更新日 2022年3月30日

尼崎の指定文化財

田能遺跡出土の遺物

銅剣鋳型 

白銅製釧

碧玉製管玉

指定  県指定重要文化財

種別  考古資料

数量  632個

所在地 尼崎市田能6-5-1

所有者 尼崎市

指定日 平成3年3月30日

銅剣鋳型(どうけんいがた) 1点

銅剣鋳型

 昭和40年に行われた田能遺跡の発掘調査の際、第4調査区南端の不整形な土坑中から、弥生時代中期前半の土器の破片と一緒に発見されました。砂岩製。剣を彫りこんだ面は現状を保つと考えられてきましたが、掘りこみが浅すぎることから、二次的な研ぎを受けていると考えた方がよいようです。側面には砥石として使用された痕跡が残されています。現存長6.6cm、最大幅6.6cm、最大厚み5.3cmの直方体の一面に銅剣の茎(なかご)部分と関(まち)から上がわずかに残されている銅剣の鋳型です。彫りこまれている剣の現存寸法は、全長5.8cm、剣身部長3.6cm、剣身部最大幅4.7cm、関幅4.4cm、脊幅1.7cm、茎部長2.4cm、同幅1.65cmである。この鋳型から復元される銅剣は岩永省三氏の編年による中細銅剣a類に属すると考えられています。この鋳型の発見によって近畿地方でも銅剣を製作していたことが明らかになりました。

白銅製釧(はくどうせいくしろ) 1点

白銅製釧

 遺跡の南西の端に埋葬された第17号墓の被葬者が左腕に着装した状態で発見された腕輪。外径は縦7.10cm、横5.58cm、内径は縦6.15cm、横4.7cm、環の幅は0.75cm、厚さ0.5cmあります。「D」字状の不整五角形をなし、外面はよく研磨されていますが、内面には鋳型の合わせ目が部分的に残っています。その形から南海産の大型の巻貝「ゴホウラ」を縦に切断して作られた貝製の腕輪を比較的忠実に模して製作されたと考えられます。近畿地方の弥生時代の被葬者の検出例としては装身具を着装した数少ない例の一つです。

碧玉製管玉(へきぎょくせいくだたま) 632個

碧玉製管玉

 第17号墓に接して埋葬された第16号墓の被葬者の胸部付近から発見された632個におよぶ碧玉製の管玉。大きさには大小があり、長さ0.72から2.33cm、太さ0.33から0.6cmのものがあります。長さで最も多いのは1.48cm、太さで最も多いのは0.49cmのものです。近畿地方では最大量の出土例です。廃土中に発見されたため一部が廃棄された可能性があり、当初は数量的にもう少し多い数の管玉が首飾りに使用されていたものと思われます。地点を異にして碧玉の原石が2点検出されています。その内の1点には分割のための溝が彫りこまれており田能遺跡において管玉の製作が行われていたことを想定させます

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局 社会教育部 歴史博物館
〒660-0825 兵庫県尼崎市南城内10番地の2
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06-6489-9801(文化財担当)
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ファクス番号:06-6489-9800
メールアドレス:
ama-rekihakubunka@city.amagasaki.hyogo.jp(文化財担当)
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