延宝頃尼崎城下絵図

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印刷 ページ番号1029056 更新日 2022年3月30日

尼崎の指定文化財

延宝頃尼崎城下絵図(えんぽうごろあまがさきじょうかえず)

延宝頃尼崎城下絵図

指定  尼崎市指定文化財

種別  歴史資料

数量  1枚

所在地 尼崎市西本町6-246

所有者 貴布禰神社

指定日 令和4年3月1日

 江戸時代の尼崎城下町を描いた横2メートルを超える大型の絵図で、城の石垣一つ一つまで丁寧に描き込まれています。ただし、天守が三層、伏見櫓が二層であったり、出屋敷の鈎型の曲がり角が斜めに描かれていることなどに独特の特徴が見られます。

 絵図の構図と景観は『寛文十年頃尼崎城下絵図』(以下、「寛文図」)とほぼ同じですが、寛文図と比べると城郭の新築、改修工事が終わっていることや、築地町の砂州が発達して町場も完成していることなどから、本図は寛文図をもとにしつつ、その後の城下町の変化を書き加えて修正した絵図と考えられます。

 城下では元禄5-8年(1692-95)年頃に、中在家町にあった浜恵比須神社の南の浜辺に魚問屋が成立して南へ街区が拡大していきますが、本図ではまだ浜恵比須神社は海岸線に描かれて中在家町の南部が拡大する様子は全く見られません。また、寛文8年(1668)に取り壊しが決まった城下町の旧西門がまだ残っていることから、本図の景観は元禄期より時代は古く、寛文10年(1670)頃の寛文図からはあまり時代が下らない、元禄期へ向けて尼崎城下町が発展していく延宝年間(1674-80)頃の様子を描いた絵図とすることができます。

 本図はその大きさや筆致の細かさなどから、尼崎城下町の発展拡大過程を克明に描いた貴重な資料といえます。

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局 社会教育部 歴史博物館
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