HTLV-1感染症

ポスト
シェア
LINEで送る

印刷 ページ番号1041792 更新日 2025年8月18日

HTLV-1感染症について

HTLV-1とは

ヒトT細胞白血病ウイルス(Human T-cell Leukemia Virus Type 1)の略称です。

このウイルスが身体の中に入り込むと、血液中の白血球の1つであるTリンパ球に感染します。

感染しても必ず発症するわけではありませんが、一度感染してしまうと生涯ウイルスを持ち続けることになります。

無症状のままウイルスを持続的に保有している人のことをHTLV-1キャリアと呼びます。

日本人の100~150人に1人は、HTLV-1キャリアであると推定されています。

感染したらどうなるの?

HTLV-1に感染しても自覚症状はなく、約95%の人は生涯HTLV-1感染症が原因となって起こる病気になることはありません。

HTLV-1キャリアのごく一部の人は、成人T細胞白血病(ATL)、HTLV-1関連脊髄症(HAM)、HTLV-1ぶどう膜炎(HU/HAU)などの病気を発症します。(生涯を通しての発症率は約5%)

感染経路と予防

HTLV-1は感染力の弱いウイルスであり、乾燥や熱、洗剤、水の中などで簡単に死滅するため、日常生活では感染しません。くしゃみや咳からもうつりません。

感染経路は限られており、主な感染経路は、母乳を介した母子感染と性交渉による感染です。

以前は輸血による感染もありましたが、1986年以降は献血者の検査が開始されたことにより、輸血による感染はみられなくなりました。

母子感染の予防

HTLV-1に感染しているお母さんから赤ちゃんへの感染は、主に母乳中に含まれるHTLV-1に感染したTリンパ球が原因で起こります。最近では、ごくまれに胎盤からの感染の可能性もあるという研究データが得られています。

母乳による感染を防ぐには、完全に母乳を断ってミルクで育てることにより、感染を 97%程度防止することが可能です。また、90日未満の短期間のみ母乳を与え、以降はミルクを与える方法も有効と言われています。

HTLV-1に感染しているかどうかは、妊娠中に行われる妊婦健康診査の中に、HTLV-1の抗体検査(血液検査)が含まれており、無料で受けることができます。

性交渉による感染の予防

性交渉によるパートナーからの感染は、精液等に含まれるHTLV-1に感染したTリンパ球が主な原因です。特に長期間にわたって性交渉が続く夫婦間での感染が多いと言われています。

性交渉による感染を防ぐにはコンドームの使用が有効です。

このページに関するお問い合わせ

保健局 保健部 感染症対策担当(尼崎市保健所感染症対策担当)
〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町1丁目3番1-502号 フェスタ立花南館5階
電話番号:06-4869-3062(結核、感染症、肝炎治療、予防接種)
ファクス番号:06-4869-3049