百日咳
印刷 ページ番号1040854 更新日 2025年4月16日
百日咳とは
百日咳は、百日咳菌によって引き起こされ、咳を主症状とする急性呼吸器感染症です。
1年を通して発生がみられ、小児の感染が中心となりますが、どの年齢の方でも感染する可能性があります。
1歳以下(特に生後6カ月以下)の乳児では重症化しやすいため注意が必要です。
現在、例年以上に百日咳が報告されており、全国的に流行しています。
感染経路
主な感染経路は飛沫感染、接触感染です。
患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込んだり、手指を介して自分の鼻や口に触れることで感染します。
百日咳菌の感染力は強く、学校や家庭内で感染が広がってしまうことが多いです。
症状
症状は、2~3カ月間続きます。
1.カタル期 (約2週間) |
7~10日程度の潜伏期間を経て、普通のかぜ症状で始まり、徐々に咳の回数が増え、激しくなります。 |
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2.痙咳(けいがい)期 (約2~3週間) |
特徴的な発作性けいれん性の咳(コンコンと短い咳が連続的に起こり、息を吸うときに笛の音のようなヒューという音がでる)が出現します。 夜間の発作が多く、あまり高熱にはならず、微熱程度のことが多い。 |
3.回復期 (約2~3週間) |
激しい発作は次第に少なくなり、2~3週間程度で認められなくなります。 |
*乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止につながることもあります。合併症としては、肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
*子どもは重症化しやすい一方で、成人では咳は長期間続くが典型的な発作性の咳は少なく、自然に治ってしまうこともあります。単なる咳と放置してしまうと、知らないうちに感染源になってしまうこともあるため、早めの受診と治療が大切です。
治療
生後6カ月以上の患者には抗菌薬の飲み薬が有効です。早期(特にカタル期)に内服することで、周囲への感染期間の短縮が期待できます。
また、咳が激しい場合には咳止め薬などの対症療法も行われます。
予防と感染対策
有効な予防法は予防接種で、予防接種法に基づく定期予防接種が行われています。
生後2カ月に達したら、早めに5種混合ワクチンを接種しましょう。
基本的な感染対策としては、飛沫・接触感染を防ぐために手洗いやうがいが重要です。
咳が出る時には、マスクを着用するなど咳エチケットを守りましょう。
学校保健安全法における取り扱い
百日咳は第2種の感染症に定められており、「特有の咳が消失するまで」または「5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで」出席停止とされています。
症状により出席停止の期間が異なるため、学校へ相談しましょう。
添付ファイル
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このページに関するお問い合わせ
保健局 保健部 感染症対策担当(尼崎市保健所感染症対策担当)
〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町1丁目3番1-502号 フェスタ立花南館5階
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