動物由来感染症
印刷 ページ番号1037310 更新日 2024年4月4日
動物由来感染症とは
病原体を保有する動物や虫から人への感染する病気を「動物由来感染症」と呼びます。 病原体に暴露され、病原体がうつることを「伝播」といいます。 中でも、動物にかまれたり、引っかかれたりすることで病原体が体内へ侵入するものを「直接伝播」、感染源である別の動物や環境と人間との間に、媒介者が存在するものを「間接伝播」といいます。
伝播経路 |
具体例 |
動物由来感染症の例 |
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直接伝播 |
咬まれる |
狂犬病、鼠咬症、カプノサイトファーガ感染症、パスツレラ症 | ||
ひっかかれる |
猫ひっかき病 | |||
触 れ る |
糞便 | トキソプラズマ症、サルモネラ症、回虫症、クリプトコックス症 | ||
飛沫・ 塵埃 |
オウム病 | |||
間 接 伝 播 |
ベクター媒介 |
ダニ類 |
日本紅斑熱、つつが虫病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS) | |
蚊 |
日本脳炎、デング熱、ジカウイルス感染症 | |||
ノミ |
ペスト | |||
環境媒介 |
水 |
レプトスピラ症 | ||
土壌 |
破傷風、炭疽 | |||
動物性 |
肉・肉製品 |
腸管出血性大腸菌感染症、カンピロバクター症、トキソプラズマ症 | ||
鶏卵 |
サルモネラ症 | |||
乳製品 |
牛型結核、Q熱、ブルセラ症 | |||
魚介 |
アニサキス症、ノロウイルス感染症 |
動物由来感染症にかからないためには
虫から身を守る
- 草むらに入るときは長袖・長ズボンで露出を少なくする。服は薄い色のものにする
- 虫に刺されても気づかないことがあるので、草むらに入った後は入浴して体をチェックする
- 露出部分には、虫よけスプレーなどを塗布する
- 蚊取り線香や蚊帳、網戸を使用する
- 庭やベランダのバケツやプランター、タイヤなどに水を溜めたままにしない
動物とのかかわり方
- 過度な触れ合いは避ける
- 野生動物の、野良犬・猫、鳥類との接触を避ける
- 排泄物の処理はこまめにする
- 動物の体液や排泄物などへの接触を避け、処理の際は手袋をつける
- 動物に触れたら必ず石けんと水でしっかり手洗い、うがいをする
- 室内で鳥を飼育する際はケージの周りや室内のこまめな清掃、定期的に換気を心がける
- ペットの健康状態に注意する
その他
- 砂遊び、ガーデニングなどの後は十分に手を洗う
- 過熱していない肉は食べない
- 不衛生な状況で食事をしない
- ドブ、側溝の掃除をこまめに行う
海外旅行で注意したい動物由来感染症
海外旅行では日本国内で発生のない感染症にかかるリスクがあります。
命に危険が及ぶ感染症もあるので、事前に旅行先の情報を収集し、予防に努めましょう。日本は世界でも例外的に動物由来感染症が少ない国です。
- 感染症の中にはワクチンで防げる病気もあります。自身の予防接種歴について確認しましょう。
- 日本では流行していなくても海外で流行している感染症もあります。行かれる際は、渡航期間、地域、活動内容により、医師と相談の上接種を考慮しましょう。
帰国した方へ
- 国内でのウイルス拡散防止のため、症状の有無にかかわらず、帰国後少なくとも2週間程度は、忌避剤(虫除けスプレー等)を使用するなどして、蚊に刺されないための対策を行ってください。
- WHOでは、ジカ熱の流行地から帰国後、感染の有無に関わらず、最低6カ月間は性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控えること、最低6カ月間は妊娠の計画を延期することを推奨しています。(母子感染すると先天異常のリスクが高まることが分かっています)
- 帰国時に発熱や咳、下痢など症状がある場合や、動物にかまれたり、蚊に刺されたりしたなどの心当たりがある場合は、空港や港に設置されている検疫所にご相談ください。
- 医療機関を受診する場合は、事前に医療機関へ電話し、医療機関の指示に従って受診してください。また、受診時には渡航歴、滞在期間、現地での飲食状況や行動歴、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。
- 風邪やインフルエンザ、ありふれた皮膚病等に似た症状が出る場合が多く、病気の発見が遅れがちです。特に小さな子どもや高齢者は一旦発病すると重症化しやすいので要注意です。
関連情報
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このページに関するお問い合わせ
保健局 保健部 感染症対策担当(尼崎市保健所感染症対策担当)
〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町1丁目3番1-502号 フェスタ立花南館5階
電話番号:06-4869-3062(結核、感染症、肝炎治療、予防接種)
ファクス番号:06-4869-3049