第6回 アマメシ紹介 (平成29年1月掲載)

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印刷 ページ番号1003254 更新日 2021年5月26日

アマメシ紹介

この「アマメシ紹介」のページでは、社員食堂、大学、学校、保育所、病院、高齢者施設など、尼崎市内の様々なところで提供されている給食を『アマメシ』と題して、『アマメシ』とそれを『作る人』や『食べる人』の姿をご紹介していきます。

それでは、今回の『アマメシ』をご紹介しましょう!!
皆さん、「一体、どこの給食なのか・・・??」を想像しながら、ご覧ください。

本日の『アマメシ』紹介!!

本日の『アマメシ』は、「にぎり寿司・小松菜の炒め煮・すまし汁・みかん」です。
にぎり寿司のネタは、「玉子・ハマチ・サーモン・カニ・甘エビ・マグロ・アナゴ・イクラ」です。
一般的に、給食施設では衛生管理上、提供しにくいメニューですが、ここでは冬季限定で、“にぎり寿司”が給食に登場するそうです!!とってもおいしそうなごちそうメニューですね♪♪

給食

≪栄養成分表示(1食分)≫ 
エネルギー:602キロカロリー、たんぱく質:33.5グラム、脂質:12.8グラム、食塩:3.7グラム、野菜量:72グラム

~献立のポイント~

  • “にぎり寿司”は、食べる方へのアンケートでも常に上位にあがる人気メニューです。
  • カニとイクラの軍艦巻きは、海苔ではなく、薄焼き玉子で巻いて、食べやすく仕上げました。 
  • カニは、パサパサしないようマヨネーズなどで和えて、しっとりとまとめています。
  • イクラの横のキュウリは、千切りにして、さっとボイルすることで、食べやすくなるよう調理を工夫しました。
  • アナゴには、調理師特製のおいしい甘ダレをかけています。 

この『アマメシ』は、一体、どんな方が食べる給食なのでしょうか・・・??
実際にこの給食を食べている様子をご紹介しましょう!

私達が給食を食べています!

お昼ごはんの時間に、皆さんが食事をされるフロアにお伺いしました。
あれ?何か楽しそうなミュージックが聞こえてきます・・・「スシ食いねェ~♪ スシ食いねェ~♪ スシ食いねェ~♪」
~給食風景~

この日は、大人気メニューの“にぎり寿司の日!”ということで、いつもとは少し雰囲気を変えて、お寿司にまつわる音楽をかけながら、スタッフの皆さんもお祭りハッピを来て、気分を盛り上げます。何だか楽しそうですね♪♪

食べている方の写真

久しぶりに大好物のにぎり寿司を食べるという方が、給食を見たとたん「まぁ~豪華!盆と正月が一緒に来たようにうれしいわ~!!うれしくて涙が出るわ~!!!」と言いながら、食べる前に本当に少し涙ぐまれていました。
いつも給食を作っている管理栄養士さんも、その姿を見て、「そんなこと言ってもらえたら、頑張って作った甲斐があるわ~!!」と、とってもうれしそうです。

食べている方の写真

管理栄養士さんが、給食を食べる様子を見て回られています。
皆さん、おいしい!おいしい!とお寿司を召し上がられていました。おいしそうな笑顔がいっぱいですね♪♪

 

さて、この給食は、どんな人が作っているのでしょうか・・・??

私達が給食を提供しています!

本日ご紹介した『アマメシ』は・・・「特別養護老人ホーム ゆめパラティース」でお昼に提供されている給食でした!!

給食提供に携わられている皆さんに、日々の給食に込めた想いやエピソード等を教えていただきました。

施設長の写真

≪施設長より≫
“食べる楽しみ” は、誰もが望んでおられることで、とても重要なものだと思っています。食事を召し上がられた利用者の皆さんは、いつも満足そうな笑顔でおられます。当施設の食事は、毎日食べ続けるものだからこそ、おいしさにこだわり、季節感を出したり、郷土料理を取り入れたり、おいしく楽しく食べていただけるよう料理のレクリエーションやおやつのセレクトメニューなども実施して、できるだけ食べる方々のご要望にお応えできるよう工夫をさせていただいています。これからも、食事を楽しみにしてくださっている皆様へおいしい食事をより一層おいしく感じていただけるよう、心がけていきたいと思います。

管理栄養士の写真

≪管理栄養士より≫
私は、施設の開設時より勤務しています。開設から3年が経過し、利用者の状況にも変化が生じ、同じ対応ではいけないと常に勉強と研究が必要だと感じております。厨房スタッフの皆さんにも、私の想いを受け止めていただき、たくさん協力をしていただいています。嗜好というものは千差万別で、全ての方の嗜好を満たすことが難しいのが現状です。意向に沿えずに悔やむこともありますが、様々なメニューを盛り込むことによって全ての方に食事を楽しんでいただけるよう工夫しています。本日のメニューは、食事アンケートで常に好きなメニューの上位にあがる“にぎり寿司”です。冬季しか提供できないため、皆さん心待ちにされています。日々の栄養管理はもちろん必要ですが、 “食事を楽しむこと” がより大切だと感じています。今後も食べる方の生活を豊かにする食事の提供を心がけていきたいと思います。

 

厨房スタッフの写真

≪厨房スタッフ・管理栄養士より≫ ※写真中央
私は、施設の管理栄養士さんが作られた献立をもとに、安心安全に食事を提供するため、厨房で日々業務を行っています。当施設では、イベントごとに様々な取組みを行っており、それに連動して食事も特別なものを提供しています。毎日を施設で過ごしている利用者の皆さんにとって、食事は大切なものの一つであるため、生活の質の向上に携わることのできるこの仕事は、とてもやりがいのあるものだと感じています。当施設の食事は、地域の方々からも好評だと耳にしました。このことは、厨房スタッフの大きな励みとなっています。これからも皆様に喜んでいただける食事の提供に尽力していきたいと思います。


≪厨房スタッフ・調理主任より≫
 ※写真左側
施設の開設当初、管理栄養士さんと食材の切り方や調理工程など、細かく相談をしながら進めてきました。現在は、時間の経過とともに変化していく利用者の食事状況に配慮し、どのようにしたら食べやすくなるかを調理師間でも日々検討し、ひと手間ふた手間をかけて調理を行っています。調理をする者としては、食べた方に「おいしい!」と言っていただけることが一番の喜びで、仕事のやりがいも感じています。これからも、楽しみにしてもらえる安全でおいしい食事を提供していきたいと思います。

厨房スタッフの写真

≪厨房スタッフ・調理員より≫
形態加工では、普通形態が食べにくい方のために、一口大・きざみ・極きざみ・ゼリーと毎食形態を調整しています。できるだけ形を整えてきれいに盛り付け、ゼリー食では、魚の日は魚型、肉の日は肉型を使用したり、花型・星型と見た目でも楽しんでいただけるよう心がけています。配膳・下膳時には、「ごちそうさま!」「おいしかったよ!」などとお声をかけてくださることがあり、厨房スタッフが一丸となって業務に従事することへの励みになっています。介護スタッフも優しく利用者に接しておられ、このような施設での仕事をうれしく思っています。これからも、食べる方々の顔を思い浮かべながら、おいしく喜んでいただける食事を提供できるよう頑張っていきたいと思います。

 

≪介護スタッフより≫
◎毎日の食事時間を利用者さんはどのように過ごされているんですか?
→皆さん、毎日の食事をとても楽しみにされています。特に、昔懐かしいメニューが出た時は、その料理にまつわる昔話を聞かせていただいたりと、会話が弾みます。

◎本日のメニューは、“にぎり寿司”でしたが、利用者さんのご様子はいかがでしたか?
→にぎり寿司のお皿にかぶせてあった蓋を開けたとたん、目を輝かせながら、「わぁ!豪華!!」と喜ばれる方が数多くいらっしゃいました。食べた後は、「おいしい!おいしかった!」と何度もおっしゃっていました。また、喜ばれている利用者さんの姿を見て、ご家族もとてもうれしそうにされていました。

◎介護スタッフとして、食事で気を付けていることを教えてください。
→食事をされている姿勢に問題がないか、一口量やペース配分に無理がないかの見守りを行っています。介助が必要な方に対しては、それぞれの方に適した食事の順番やペース、声かけなどに気を付けています。また、楽しい食事時間となるよう配慮し、特に行事食の時は、季節や料理に合わせた楽しい雰囲気づくりを心がけています。

 

~調理風景~

調理風景

厨房スタッフの調理師・調理員の皆さんが給食の調理や盛り付けをされている様子です。
ご高齢の利用者さんが食べやすい食材の切り方や調理法、味付けなどを工夫し、食べる人を想いながら、一食一食心を込めて作ってくださっています。
おいしくな~れ♪♪

~形態対応食の提供~

形態対応食の写真

給食を召し上がる利用者さんの中には、噛みづらい・飲み込みにくいといった咀嚼・嚥下障害の方もおられます。
そのような方々には、一人一人の状況に応じて、一口大食・きざみ食・極きざみ食・ゼリー食といった形態対応食を提供されています。(※下の写真は、形態の違いが分かりやすいよう「おでん」提供時のものです。)


~食事イベントの実施~
行事食(郷土料理の日、赤飯の日)、お誕生日会(デコレーションケーキ作り)、料理作りやおやつ作りのレクリエーションなどの食事イベントを毎月実施し、食事を通して “楽しみ” を利用者の皆さんへ届けられるよう工夫されています。
普段は個室からほとんど出て来ない方が「今日は、料理の日だから!」と、自分からお部屋を出て来られたり、長年料理をしてきた方が若い介護スタッフに料理を教えてくださったり、男性も興味を持って初めての料理にチャレンジされたり、時には、日頃自分では立てない方が、いきなり立ち上がってお好み焼きを上手にひっくり返されるなんてことも・・・!?
いつもとは少し違った利用者さんの楽しそうな笑顔や生き生きとした姿が多く見られる食事イベントは、コミュニケーションやリハビリのよい機会にもなっているそうです。

おやつレクの写真

今回取材にお伺いしたのは、クリスマスシーズンの12月。クリスマスソングが流れる中、おやつの時間には、皆さんでミニシュークリームを積み重ねてツリーを作られていました。ホイップした生クリーム、イチゴやチョコのソース、カラフルなチョコスプレーや粉砂糖、ミントの葉をトッピングして、素敵な “シュークリームツリー” が完成!!作った後は、一人一人に取り分けておいしく召し上がられました。食べ物を囲んでみんなで作業をすると、自然と笑顔や会話が生まれますね♪♪

施設のご紹介!

外観の写真

施設名:特別養護老人ホーム ゆめパラティース
所在地:〒661-0975 尼崎市下坂部3-3-1
電話番号:06-6415-8321
ファクス番号:06-6415-8341

ゆめパラティースのホームページ

~ゆめかなう神社~
施設の玄関横にあり、利用者さんや近所の方々がお参りをされているそうです。

その他の取組み

~果実の収穫~
敷地内には、みかん、ゆず、梅、ヤマボウシなどの実がなる木が植えてあり、おいしそうな実がなった時には、利用者さんと一緒に果実を収穫されています。たくさん実っている木を見ながら、「どれがおいしそうかな~♪」と思い思いに収穫し、みかんは、そのままパクリッ!「甘くておいしい~♪」。そのまま食べられない梅は、みんなで梅ジュースを作って、おいしく召し上がられたそうです。

みかん収穫の写真

取材にご協力いただき、どうも有難うございました!!

おじぎする女性

≪保健所 管理栄養士より≫
今回は、特別養護老人ホームで利用者さんの栄養管理はもちろん、それに加えて、毎日の生活に食事を通して “楽しみ” を届けたい!と工夫を凝らしながら提供されている給食や食事イベントの様子をご紹介しました。実際に、人気メニューの“にぎり寿司”を目の前にして、うれしくて涙ぐまれている利用者さんの姿を見て、私自身も「食べ物ってこんなにも人を喜ばせる力があるんだなぁ♪♪」と改めて感じることができました。また、料理作りやおやつ作りのレクリエーションでは、利用者さんの笑顔や生き生きとした姿が多くみられること、時には立てないはずの人が立ち上がることもある…というお話を聞いて、ビックリしました。「準備は大変ですが、喜んでくださる方々の顔を見て、いつもやって良かったなぁと感じています。」と管理栄養士さんがとても楽しそうに話してくださったことも印象的でした。ぜひ皆さんも、「食事を作ること」や「みんなで食べること」を通して、楽しい時間を過ごしてもらえたらうれしいです。取材にご協力いただきました皆様、本当に有難うございました!!

このページに関するお問い合わせ

保健局 保健部 健康増進課(尼崎市保健所健康増進課)
〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町1丁目3番1-502号 フェスタ立花南館5階
電話番号:06-4869-3033
ファクス番号:06-4869-3049