心肺蘇生法とAEDについて
印刷 ページ番号1002458 更新日 2022年5月17日
心肺蘇生の方法が一部変更されました。
国際的なガイドラインの改訂により「救急蘇生法の指針2020(市民用)」が策定され、市民が行う心肺蘇生の手順が一部変更されました。
もしもの時に、身近な人を助けるために、心肺蘇生を身につけましょう。
心肺蘇生の重要性
心臓が止まると15秒以内に意識が消失し、そのままの状態が続くと脳機能の回復は困難となります。
心臓が止まっている間、心肺蘇生によって心臓や脳に血液を送り続けることは、AED(自動体外式除細動器)による心拍再開の効果を高めるためにも、更には心拍再開後に脳に後遺症を残さないためにも重要です。
心肺蘇生は胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせることが原則ですが、人工呼吸ができなければ胸骨圧迫を行うことが重要です。
胸骨圧迫は、強く、速く、絶え間なく行うことが重要です。
AEDは、心臓が停止する前の震えている状態(心室細動)に電気ショックを行う器具で、平成16年7月から一般市民の方が使用できるようになりました。
心肺蘇生(CPR)の手順
反応を確認し、助けを呼ぶ
- 倒れている傷病者を発見したら肩をやさしく叩きながら大声で、「大丈夫ですか?」と呼びかけ、反応を確認します。
- 呼びかけなどで目を開けるか、何らかの返答や目的のあるしぐさがない場合は「反応なし」と判断します。
- 反応がない場合や反応があるかないかの判断に迷う場合、又はわからない場合は心停止の可能性があります。
- 反応(意識)がなければ、周囲にいる人へ助けを求め、119番への通報とAED(自動体外式除細動器)の手配を依頼します。
- 正常な呼吸(普段どおりの息)をしている場合は、様子を見ながら応援・救急隊を待ちます。
呼吸をみる
- 傷病者の呼吸を観察するためには、胸と腹部の動き(呼吸をするたびに上がったり下がったりする。)を10秒以内でみます。
- 胸と腹部の動きから、呼吸をしていない、呼吸はしているが普段どおりではない、約10秒かけても普段どおりの呼吸かどうかの判断に迷う場合、又はわからない場合は、心停止と判断します。
注意!!
心停止が起こった直後には、しゃくりあげるような呼吸が途切れ途切れに起こる「死戦期呼吸(あえぎ呼吸)」とよばれる呼吸が見られる場合がありますが、「普段どおりの呼吸」ではありません。心停止と判断してください。
胸骨圧迫
- 呼吸の観察で心停止と判断したら、直ちに胸骨圧迫を開始します。
- 胸の真ん中に片手を置き、その上にもう一方の手を重ねて置きます。(「胸骨」の下半分を圧迫します。)
- 肘をまっすぐに伸ばし、体重をかけ強く圧迫します。
- 1分間に100回から120回のテンポで30回続けて圧迫します。
- 圧迫を緩めるときは、手を胸骨から離さずに元の高さまで戻します。
人工呼吸(人工呼吸の技術を身につけており、実施する意志がある場合は、人工呼吸を組み合わせて下さい。)
胸骨圧迫を30回続けたら、その後気道確保をして、人工呼吸を2回行います。
(1)気道確保
- 片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端、骨のある硬い部分に当てて持ち上げます。
- 傷病者の顔がのけぞるような姿勢になり、あご先が持ち上がります。
- このような動作によって傷病者の喉の奥を広げ、空気の通り道を確保する方法を頭部後屈あご先拳上法と呼びます。
(2)人工呼吸
- 傷病者の気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で鼻をつまみます。
- 口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息を約1秒かけて吹き込みます(軽く胸が上がる程度)。
- いったん口を離し、同じ要領でもう1回吹き込みます。
- うまく胸が上がらない場合でも、吹き込みは2回までとして下さい。
注意!人工呼吸のやり方に自信がない場合や傷病者の口元から出血がある場合、感染防護具がなく人工呼吸がためらわれる場合は、人工呼吸を省略して 胸骨圧迫を続けてください。
胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ
- 胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを繰り返します。
AED(自動体外式除細動器)がある場合
傷病者の横におき、電源を入れ、傷病者の素肌に電極パッドを貼って下さい。
1 電気ショックが必要な場合
- 「ショックが必要です。」などの音声メッセージが流れた場合は、充電完了後、AEDの音声指示に従いショックボタンを押してください。
(注意:ショックボタンを押すときは、必ず自分が傷病者から離れ、更に誰も傷病者に触れていないことを確認してください。) - 電気ショック完了後「直ちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してください。」などの音声指示があるので、それに従い、胸骨圧迫を再開します。
- 以後は2分おきに、AEDが自動的に心電図解析を始めますので、指示に従ってください。
2 電気ショックが不要の場合
- 「ショックは不要です。直ちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してください。」などの音声指示があれば、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開してください。
注意!「ショックは不要です。」は心肺蘇生が不要だという意味ではありません。
- 以後、2分後毎に再度ショックの要・不要について音声指示がありますので、それに従ってください。
心肺蘇生を中止する場合は?
心肺蘇生法は、救急隊に引き継ぐまで続けて下さい。
傷病者に正常な呼吸が出現した場合や目的のある仕草が認められたら中止します。ただし、気道の確保が必要となるかもしれないので、慎重に傷病者を観察しながら救急隊を待ちます。
AEDを使用している場合は、電極パッドははがさず電源も入れたままにしておきます。
関連情報
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