日本脳炎の予防接種について

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印刷 ページ番号1003039 更新日 2023年7月13日

日本脳炎ワクチンの接種について

特例対象者 

 厚生労働省は、平成17年5月から積極的接種を差し控えていた「日本脳炎」の予防接種について、平成22年4月1日より「第1期」の対象者(標準は3歳から4歳児)に対して、新ワクチンによる接種を再開するよう勧告しました。そのため、第1期の対象者につきましては、かかりつけ医療機関で接種してください。

 平成17年度から平成21年度にかけての積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方については、平成25年3月30日付け厚生労働省通知により、救済措置として特例対象者(平成7年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者)は20歳未満までに4回接種のうち未接種分を定期接種として、無料で接種することができます。

対象年齢

1期 生後6月~7歳6月に至るまでの間にある者

2期 9歳以上13歳未満の者

接種回数

1期初回 6日以上の間隔をおいて「2回」接種(標準的には3歳)

1期追加 初回接種終了後6月以上の間隔をおいて「1回」接種

(標準的には概ね1年以上あけて4歳)

2期 標準的には小学校4年生時に「1回」接種

場所

市内予防接種実施医療機関(事前に医療機関にお問い合わせください)

持参するもの

  1.  母子健康手帳
  2.  尼崎市予防接種予診票(乳幼児用)(注)予診票は医療機関にもあります
  3.  健康保険証、乳児医療証等の住所が分かるもの

その他

 すでに日本脳炎の予防接種を済まされた方で、現在、特に発熱、頭痛、けいれん等の症状がない場合は、あらためて健康診断や検査を受ける必要はありません。
 接種をする前に厚生労働省作成の「日本脳炎ワクチン接種に係るQ&A」をご参照下さい。
 日本脳炎は、蚊がウイルスを媒介する感染症で、人から人へは直接感染しません。近年、国内における日本脳炎の発生例は、全国で年間数名にとどまっていますが、外出するときは、できるだけ長袖、長ズボンを着用するなど、蚊に刺されないよう注意しましょう。

日本脳炎(Japanese Encephalitis)について

日本脳炎とは
 主にコダカアカイエカによって媒介され、日本脳炎ウイルス(フラビウイルス科)によっておこるウイルス感染症であり、ヒトに重篤な急性脳炎をおこすものです。
 最近は年間10人以下程度が西日本地区の高齢者を中心に発症していますが、若年者の発症もみられています。かつて好発年齢であった幼児、学童は、予防接種対象年齢にあたっており、現在はほとんど発症がみられなくなりました。

感染経路について
 人から人への感染はなく、増殖動物(ブタ)の体内でいったん増えて血液中に出てきたウイルスを、蚊が吸血し、その上で人に刺した時に感染します。

潜伏期間
 6~16日間とされています。

症状
 数日間の高い発熱(38~40℃あるいはそれ以上)、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き急激に、光線過敏、意識障害(意識がなくなること)、けいれん等の中枢神経障害を生じます。

治療法
 対症療法が中心となります。

生命予後
 死亡率は約20~40%程度と考えられており、なお神経学的後遺症を残す例が多くあります。

急性散在性脳脊髄炎(ADEM)について

ADEM:Acute disseminated encephalitis

 各種のウイルス感染あるいはワクチン接種後4~21日目に、複数の病巣による神経症候を急性にきたす脱髄性脳脊髄炎です。

 病理学的には脳・脊髄のあちこちの小静脈周囲にリンパ球浸潤と脱髄を認めます。

 臨床症状としては、頭痛、発熱、悪心、嘔吐、意識障害、精神症状、痙攣などの脳炎症状を主体とする場合と、対麻痺(両下肢麻痺)、分節性感覚障害、排尿障害など脊髄症状を主体とする場合があり、また末梢神経障害を呈する場合もあります。

 ウイルス感染のなかでは、麻しんに多く、そのほか水痘、ムンプス、インフルエンザなどの感染後に見られることがあります。

 治療には、副腎皮質ステロイドが用いられます。

 予後は比較的良いですが、神経後遺症が10%程度あります。

(参考)脱髄:神経を取り巻いている髄鞘と呼ばれる部分がなくなること。

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このページに関するお問い合わせ

保健局 保健部 感染症対策担当(尼崎市保健所感染症対策担当)
〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町1丁目3番1-502号 フェスタ立花南館5階
電話番号:06-4869-3062(結核、感染症、肝炎治療、予防接種)
ファクス番号:06-4869-3049