【終了しました】常設ミニ展示「杉山平一と尼崎」没後10年 詩と映画と人生

ポスト
シェア
LINEで送る

印刷 ページ番号1031808 更新日 2022年12月22日

平和教育推進事業ミニ展示「杉山平一と尼崎」

杉山平一(すぎやま・へいいち)は1914(大正3)年生まれの詩人・映画評論家です。

旧制松江高校時代に詩と映画に目覚め、東京帝国大学文学部時代に、三好達治・堀辰雄らが創刊した詩誌『四季』に参加。27歳で第2回中原中也賞を受賞、初詩集『夜学生』 で第10回文芸汎論詩集賞を受賞し、高い評価を得ます。また、学生時代から『キネマ旬報』に寄稿、長年に渡りベストテン評者、大阪シナリオ学校校長を務め、評論著作多数、数々の大学にて講義を行うなど、映画評論においても知られる存在となりました。

実生活では、父・黌一(こういち)が興した尼崎精工株式会社に勤務。盛時は三千人の従業員を抱え、百名以上のろうあ者を雇用する先進的な会社でしたが、太平洋戦争での空襲や戦後のジェーン台風による たび重なる工場全壊、景気の荒波のなか、資金繰りの苦労、労働組合や債権者との交渉、倒産・再建をくり返す苦難の道のりを歩みます。

晩年、東日本大震災復興への祈りをこめ97歳で出版した詩集 『希望』 は、人生の苦しみに傷ついた心にまっすぐに届く、美しくユーモアのある言葉に満ち、近年には合唱作品になるなど、世代を超えて多くの人々に愛されています。

没後10年となる今年、ご遺族から尼崎市立歴史博物館に寄贈された、昭和初期から戦後にかけての貴重なアルバムなどを中心に、当館所蔵の尼崎精工にまつわる文献、当時の雑誌や新聞記事などを展示し、杉山平一が“第二の故郷”と呼んだ尼崎と作品とのかかわり、その人生をふりかえります。また貸出できる関連資料として、杉山平一の著作や同時代の現代詩、関係の深い作家についての本を集めました。

貴重な資料をお預けいただき、展示へのご理解、ご協力を賜りましたご遺族の皆さま、尼崎市立歴史博物館、本展開催にあたりご教示、お力添えを賜りました関係者の皆さまに、あらためまして感謝申し上げます。

ささやかな展示ですが、どうぞご覧ください。

展示期間

令和4年9月30日(金曜日)~令和4年12月18日(日曜日)

場所

尼崎市立中央図書館 2階エントランス
尼崎市北城内27 阪神尼崎駅から南東へ徒歩7分

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局 社会教育部 中央図書館
〒660-0826 兵庫県尼崎市北城内27
電話番号:06-6481-5244
ファクス番号:06-6481-2142
メールアドレス:c-tosho@city.amagasaki.hyogo.jp