地域版・アマメシ「あまっこ食育レッスン」の『幼児のお弁当』

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印刷 ページ番号1021397 更新日 2023年10月17日

地域版・アマメシのタイトル画像

「地域版・アマメシ」のページでは、尼崎市内で取り組まれている様々な食育活動で登場する「食事」を『アマメシ』と題して、『アマメシ』とそれが登場する『食育活動』やそこに関わる『地域の人々』の姿をご紹介していきます。

それでは、今回の『アマメシ』をご紹介しましょう!!

本日の『アマメシ』紹介!!

お弁当

本日、ご紹介する『アマメシ』は、「ブロッコリーのバター蒸し、カラフル野菜の肉まき、野菜のチーズ焼き」です。

栄養成分表示(1食分:ごはん+おかず3品)

エネルギー365kcal、たんぱく質:13.7g、脂質:8.4g、食塩相当量:1.4g、野菜量:83g

献立のポイント

「ごはん+おかず3品」で彩りもよく、主食3:主菜1:副菜2の栄養バランスの整ったお弁当です。忙しい朝にも簡単に作ることができるメニューです。

  • ブロッコリーのバター蒸し
    電子レンジを使ってできるお手軽料理です。
  • カラフル野菜の肉まき
    野菜を切って肉で巻く作業を前日の夜にしておくと、朝は焼くだけで調理完了。野菜の種類を変えるといろいろな味を楽しむことができます。
  • 野菜のチーズ焼き
    冷凍のミックスベジタブルを使った料理です。最後はオーブントースターに入れるだけで完成。

詳しいレシピは、下記をご覧ください。皆さん、お家でも参考にしてみてくださいね。

さて、この『アマメシ』は、一体どんな食育活動で登場するのでしょうか・・・?

この『アマメシ』が登場するのは、こんな食育活動です!!

この『アマメシ』は、尼崎市内の幼稚園に通園する子どもの保護者を対象に尼崎市が実施している「あまっこ食育レッスン」でご紹介しているメニューです。

「あまっこ食育レッスン」の実施風景

あまっこ食育レッスンの実施風景

あまっこ食育レッスンではお弁当をテーマにバランスよく食べるコツを紹介しています。ぜひ、子どもたちの食事の参考にしてください。

お弁当を作る時のポイント

量は?栄養バランスは?苦手な野菜は?食中毒が心配…など悩みがたくさんあり、困っている方もいるのではないでしょうか?そんな時は「お」「い」「し」「そ」「う」を合言葉にお弁当を作ると解決します。

(参考文献)「3・1・2弁当箱ダイエット法」
著者:足立己幸(女子栄養大学名誉教授)/針谷順子(高知大学名誉教授)

お弁当作りのポイント

 

 

「お」 大きさぴったり…食べる人に合ったサイズの弁当箱を選ぶ

エネルギー量

3~5歳児の成長に必要な1日の食事量は朝食350kcal、昼食400kcal、夕食400kcal、間食125~200kcal、合計1300kcal程度で、20~30歳代女性の2/3が目安です。お弁当箱の「容量(ml)=エネルギー量(kcal)」と一般的に言われており、3~5歳の昼食のお弁当箱の容量は400ml程度が目安になります。

食べすぎかな?と感じたら、身長体重曲線で確かめてみましょう。身長・体重がバランスよく成長していれば大丈夫です。体重だけが増えすぎている場合は、お弁当箱を小さめにする、子どもの好きな油っこいおかずに偏っていないか、野菜・きのこ・海藻を使っているかなどを確認してみましょう。少食の子は食べきれないことがプレッシャーになり、お弁当が楽しい時間でなくなってしまうこともあります。成長に合わせながらその子が食べられる量にお弁当箱を少し小さめにし、完食した際にはしっかりとほめてあげましょう。

「い」 彩りよく…野菜を使って彩りよくつめると食欲もアップ

子どもたちは、おいしそう、きれいと見た目にとても敏感です。野菜や海藻・いも類等で赤(紫)・黄・緑・白・黒(茶)色の食材をそろえることで、バランスのよい食事になります。もちろん、見た目だけではありません。3~5歳の幼児期は五感を使って食事をすることが大切です。見た目(視覚)のほか、味(味覚)・におい(嗅覚)・歯ごたえ(触覚)を楽しみ、「ごはんの上に黒いごまがあるね」などと会話をすることで言葉も覚えながら(聴覚)、楽しい記憶へとつながります。

「し」 主食3:主菜1:副菜2の割合に

主食3主菜1副菜2

お弁当には、ごはんとおかずがどれくらいずつ入っていますか?

  • 【主食】
    ごはんやパン、麺などの「体や脳のエネルギーのもと」になるもの
  • 【主菜】
    肉や魚、卵、大豆・大豆製品などの「骨や歯、血液、筋肉を作り、体温を上げるもと」になるもの
  • 【副菜】
    野菜や海藻類、いも類、きのこ類など「体の調子を整えるもと」になるもの

ごはんなどの【主食】:肉や魚などの【主菜】:野菜などの【副菜】=3:1:2の割合になるのが理想的です。卵焼きに野菜を加えたり、野菜をお肉で巻いたりして肉や魚などの【主菜】と野菜を組み合わせて、おいしくたっぷり野菜がとれるよう工夫してみましょう。旬の野菜を活用すると季節感も感じられていいですね。

「そ」 それぞれ異なる調理方法…同じ調理法のおかずを重ねない

色々な調理法

いろいろな調理法を組み合わせると、バランスのよい食事になり、また今まで食べにくかった食材も食べやすくなるかもしれません。

  1. 焼き物
    食材の味に加え、こんがりとした焼き味が加わります。オーブントースターや魚用グリルで簡単調理をしてみましょう。食材の上にチーズやバターをのせて蓋をして蒸し焼きにすると食材も柔らかくなり、味もなじみます。
  2. 炒め物
    子どもに人気のウインナーを切って野菜と一緒に炒めてもいいですね。また、タレのついているミートボールなども野菜とからめると調味料を追加しなくても食べられます。カレー粉やケチャップなど調味料を活用すれば、料理のバリエーションも増えますね。
  3. 和え物
    ゆでるだけでなく、電子レンジで加熱することもできます。そのあとに、「のり」や「ごま」、「かつおぶし」などを混ぜると余分な水分も吸収でき、風味も増します。
  4. 蒸し物
    蒸し器がなくても、アルミホイルやクッキングシートに食材を入れて封をすれば、食材のうまみを逃さずに蒸すことができます。耐熱容器・皿やシリコンスチーマーを利用してレンジで加熱してもよいですよ。
  5. 煮物
    鍋に調味料と材料を入れて蓋をして火にかけるだけで、完成します。
  6. 揚げ物
    油の香ばしさがプラスされ、高温の油により肉なども早く柔らかくなります。油の吸収が多いので、摂りすぎには注意しましょう。

「う」 動かない…料理が動かないようにしっかり詰める

きれいに仕上げたお弁当も子どもに持たせて登園し、昼食の時に蓋を空けたら「ぐしゃぐしゃ」であることも。横だけでなく、上下にも料理が動かないように、しっかりと詰めましょう。

ポイントは3つ

  • アルミカップ・シリコンカップを利用して仕切る
  • つまようじ・ピックを利用し動かないようにする
  • ひと口大の大きさにする

食品を詰める際には、食中毒の観点も大切です。食中毒菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」ために、次のことを確認してください。

食中毒予防イラスト

「つけない」

  • 作る前にしっかりと手を洗う

「ふやさない」

  • 10℃~65℃の菌の増えやすい温度を避け、詰める時は冷めてから入れる
  • 保管は涼しいところに置き、夏場は保冷剤も活用する
  • 汁気のあるものは水気をよく切って入れる

「やっつける」

  • 火を通したものを入れる
  • 前日の残りのおかずなどは、必ず朝に再度火を通す

ぜひ、日々のお弁当作りの参考にしてください。今日の1日の出来事に加えお弁当の感想を聞くと、会話が弾みますよ。お弁当箱が空で帰ってきた時はしっかりほめてあげてくださいね。

幼児期の食育の目標~楽しく食べる子どもに~

次に、今までご紹介してきたお弁当を含め、幼児期に大切にしたい食生活全体の目標についてお話します。

食育のイラスト

幼児期の食育の目標は5つあります。

  1. 【食事のリズムがもてる】食事のとき、おなかはすいていますか?
    一日3食、規則正しく食べ、家族そろって「早寝・早起き・朝ごはん」のリズムを作りましょう。また、おやつは食事に影響しないように時間と量を決め、しっかり外遊びをしておなかがすくリズムを作りましょう。
  2. 【食事を味わって食べる】よくかんでゆっくり食べていますか?
    3歳になると、歯はほぼ生えそろい、奥歯ですりつぶせるようになります。食の幅が広がるこの時期は、しっかりかむことが大切です。早食いや食べ過ぎは、将来の肥満や生活習慣病にもつながります。子どもが好む食べ物に偏らず、薄味で食物繊維が豊富な野菜などをたっぷりと使った食事を心がけましょう。
  3. 【一緒に食べたい人がいる】楽しく食事をしていますか?
    3歳になると、大人とほぼ同じメニューを食べることができます。また、スプーンやフォークだけでなく、箸も使えるようになってきます。テレビを消して食事に集中できる環境を作り、家族と一緒に食べることで食体験を広げましょう。
  4. 【食事づくりや準備に関わる】一緒に食事作りをしていますか?
    食事づくりや準備への関わりは子どもの食事への意欲を高め、食べ物や料理に興味を持つきっかけにもつながります。お手伝いがしたい年頃です。手と指を使ってできるお手伝い(野菜を洗う、ちぎる、へたや種をとるなど)や食卓の準備(箸を並べる、机を拭くなど)などできることからはじめましょう。
  5. 【食生活や健康に主体的にかかわる】自分の健康的な体重を知っていますか?
    幼児期から学童期へと学年があがるにつれ、肥満である子どもの割合が増えていきます。長期休暇やイベントが続く時期は体重が増加する傾向にあります。母子健康手帳の「身長体重曲線」を利用し、身長と体重がバランスよく成長しているかどうか定期的にみてあげましょう。

楽しく食べる子どもを育むためにできることから実行してみましょう。体をしっかり動かしてエネルギーの消費を増やし、おなかをすかせ、健康的な食事をしっかりと食べてぐっすりと夜早く眠れる生活にすることが大切です。くれぐれも、お菓子やジュースなどで砂糖や油の摂りすぎにならないように注意しましょう。

続いては、実際に参加した方に、感想を聞いてみましょう。

この食育活動に参加しました!!

参加者のイラスト

  • 子どもが食べないので避けていた食材も、工夫して食べさせてあげることが必要だと感じました。
  • 苦手な野菜が多いですが一口でも頑張ったらほめてあげたいと思います。
  • 毎日、お弁当の感想を聞くという点が勉強になりました。これからは毎日聞いてみようと思います。
  • どれだけ忙しくても、お米を研ぐことが好きな子どもにお手伝いをできるだけやらせてあげようと思います。

次は、この食育活動に関わっている方々を『アマメシ応援団』としてご紹介します。

私達が『アマメシ応援団』です!!

この食育活動の実施者・協力者からメッセージをいただきました。

 

教育委員会 野口先生

≪尼崎市教育委員会 幼稚園・高校企画推進担当 指導主事 野口先生より≫

尼崎市立幼稚園では子ども達が『食べ物に興味を持ち、何でも食べて元気に育つ』ことができるように、野菜の栽培活動や食育活動を行っています。子ども達一人一人が意欲を持って取り組める水やりや収穫を自分達や親子で体験し、収穫した野菜を使って食育サポーターさんと一緒に幼稚園でできる料理活動や保健福祉センターで親子おでかけクッキングを行っています。保護者対象には食育レッスンを実施し地域保健課の栄養士の方から、お弁当の簡単おかずの紹介やバランスよく何でも食べる食事の大切さなどのお話を聞く機会を持っています。子ども達は自分達で育てた野菜を調理し食べることで「野菜っておいしい!」「○○嫌いだったけれど食べられるようになったよ!」とにこにこ笑顔がみられ、保護者からは「親子で一緒に料理をするようになりました!」「お弁当には好きな物と一緒に苦手な野菜を工夫して入れてみようと思います」といった声が聞かれました。幼稚園での食育活動を地域保健課のみなさんや食育サポーターさんと一緒に楽しく進めていきたいと思います!

管理栄養士島野

≪尼崎市管理栄養士 島野より≫

毎日の食事・お弁当作りは悩みがたえません。少しでも日々の食事・お弁当作りのヒントになってほしいという思いのもと、あまっこ食育レッスンを開催しています。食育と聞くと、「どのようなことをすればいいの?クッキングを一緒にするのは大変です。」とよくお聞きします。食育とはクッキングだけではありません。日々の買い物・調理・食事の準備・片付け・食べ物の話、全て食育です。そして何よりも、毎日大好きな人と一緒に食べる「食事」そのものが最大の食育です。今はコロナ禍で家族以外の人となかなか食事をすることができませんが、毎日の食事を子どもと一緒に準備して食べて、楽しく会話をすることから始めてくださいね。

最後までご覧いただき、どうも有難うございました!!

おじぎする女性のイラスト

今回は尼崎市の幼稚園で実施しているあまっこ食育レッスンをご紹介しました。「今日のお弁当のおかずはなにかな?」とウキウキ、ワクワクした経験をしたことはありませんか?食べる時はもちろん、作る時も「お弁当を開ける時」の相手の顔を想像し、楽しい気分になりますよね。お弁当は、相手を思いやり、一緒に食べない相手とも心をつなぐ、日本の文化の一つです。手作りのお弁当は同じものは存在しない、世界にたった一つの特別な食事です。コロナ禍の今、お弁当を活用すれば、「料理は個々に盛り付ける」こともでき、一石二鳥。「お・い・し・そ・う」をポイントに、より豊かな食生活を楽しんで下さい。

最後までご覧いただきどうもありがとうございました。

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このページに関するお問い合わせ

保健局 南部保健福祉センター 南部地域保健課
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ファクス番号:06-6430-6850