アスベスト対策会議の平成29年度議事録

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印刷 ページ番号1003877 更新日 2018年4月5日

第1回

日時

平成29年8月7日 午前10時15分から午前10時50分まで

場所

4-1会議室

出席者

23人

1.報告事項

(1) 各種調査について【別紙1-1,1-2】

  1 平成28年度石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査報告について

  2 環境再生保全機構 石綿健康被害救済制度における平成18年~27年度被認定者に関するばく露状況調査報告書について

郷司医務監報告

(以下質疑等)

  • 別紙1-2にある地図のプロットを見ると事業所のあったところと石綿関連疾患との関係が視覚的によくわかるところもある。現在クボタ周辺の地理的状況との関係を大阪大学の方で調査を進めているところである。これは後ほど報告(2)と併せて報告をもらう。試行調査は、全国的な検診体制の構築に向けてとなっているがどのような状況か。
  • 試行調査については、兵庫県が県下についてまとめて報告することとなっているが、尼崎市としても意見を述べていける場がある。なお、兵庫県としては、本市に加え、西宮市、芦屋市及び加古川市が参加している。尼崎市と西宮市はその他ばく露の方が多いとなっているが、詳細については8月の国の検討会以降公表されることとなっている。
  • 神戸市は入っていないと聞いているがどうか。担当者レベルでは連携しているのか。
  • 現在のところは連携していない。
  • 神戸市が参画してもらえればと思うところはある。今後の検診のあり方について、環境省から何か見解等は出てきているのか。また、地元でもそうだが、読影技術の確保といった課題に向けての全国での状況はどうなのか。
  • 試行調査では実施状況についてアンケートで国への意見を述べることができる。読影技術の確保についての意見は本市としても提案しているところである。また、今後の検診のあり方については環境省が兵庫県が実施している石綿健康管理支援事業を注視している感じを受ける。兵庫県では、年に2回胸部10.線検査を行い、その費用については県と市で2分の1ずつ負担している。 なお、試行調査では、実施体制に関する課題や既存の検診事業との連携、人員・施設等の確保、検査内容・頻度、費用に関する課題などを抽出し、効果的・効率的に健康管理を実施するための調査・検討を行うこととしている。
  • 恒久的な健康管理実施体制の構築に向けて、本市としてもタイミングを逃さず意見を述べていくことが大切である。
  • 試行調査の今後について、環境省に確認をしたところ、平成31年度までは地域を拡大し、継続して実施する感じであるが、それ以降については、今年度来年度で検討中とのことである。
  • 各種情報については、この会議の場を活用し、随時報告をしてもらいたい。

 (2) アスベスト対策に関する取組一覧について【別紙2】

針谷アスベスト対策会議事務局報告

(以下質疑等)

  • 大阪大学が実施している疫学調査の現状についてはどうか。調査に協力していただける人の確保は順調に進んでいるのか。
  • 現在、いわゆる中皮腫死亡小票調査が進んできているので、従来平成14~24年までの方を対象にしていたが、25~27年までの方も対象とした。また、本調査では、中皮腫で亡くなられた方1名に対し3名の対照者に聞き取りを行うこととしており、ケース133名に対し、399名の聞き取りが必要となる。市民の皆さまにかなり協力をいただいていることから、聞き取りについては順調に進んでいると聞いている。
  • これから本格的な解析等がはじまるとのことで、また今後の報告を待ちたい。

 (3) 国への共同要望について【別紙3】

郷司医務監報告

(以下質疑等)

  • 毎年本会議でも報告しているところであるが、2年前に実施した救済制度の要望については足並みがそろわないというところがあった。
  • その点については、昨年度他都市と合意が取れなかったこともあり、本市単独で市長が直接要望を行ったところである。
  • 足並みが揃う部分については、今後も他都市と連携を図って要望を行っていくこととし、救済制度に関する部分については、本市が意見を述べていく必要があると認識している。その中で、全国的なネットワークを広げていくことが大切である。昨年度は兵庫県下での連携を図ったところであるが、その後の展開として、次の項目に関連するが、堺市との連携に取り組み始めたところである。

 (4) その他

1 堺市との連携について【別紙4-1】

新里アスベスト対策会議幹事会副座長報告

(以下質疑等)

  • 堺市は政令指定都市であり、規模が違うところはあるが、連携できるところは是非連携していければと考えている。

2 石綿含有仕上塗材の除去等作業における石綿飛散防止対策について【別紙4-2】

新里アスベスト対策会議幹事会副座長報告

(以下質疑等) 

  • 本会議でも、機会あるごとに注意喚起してきたところであるが、大気汚染防止法で解体については発注者責任が明確化されているところであり、現場までの徹底をお願いしたい。また、飛散性石綿含有建材については、本市として一定対応ができたところであるが、今回石綿含有塗料についても基準が明確になった。尼崎市は先んじて取り組んできたところであるが、その取り扱いについても改めて徹底してもらいたい。日常の管理等については、「尼崎市公共施設に係るアスベスト含有建材の管理の手引き」を活用してもらいたい。
  • その他資料1-1、1-2、1-3については、ご清覧願いたい。それでは、本対策会議を終わります。                                   

第2回

日時

平成30年3月14日 午前11時から午前11時30分まで

場所

4-1会議室

出席者

23人

1.報告事項

(1) 国への共同要望について【別紙1】

郷司医務監報告

(以下質疑等)
  

  • 今回、国への共同要望については新たにさいたま市が加わったことは朗報である。
  • 第1回でも報告があったが、救済制度の充実については、この連携している自治体では取り扱いにくい案件であると聞いているので、必要に応じて尼崎市単独でも引き続き取り組んでいきたいと考えている。
  • 要望項目2の情報開示の部分であるが、リスク調査からフィージビリティ調査に名目が変更したこともあり、環境省では居住地別で出す必要がないとの見解があると聞いている。患者会からも引き続き、データの蓄積が大切だと意見をいただいていることから、本情報の開示についても、要望の場で伝えて、なんとか開示できるように取り組んでいただきたい。
  • メインである健康管理に関する要望項目1については、平成31年度にフィージビリティ調査が終了することを見据え、国において見直しの検討が来年度に本格化することから、全国どこでも受診できるようにするために、質の担保の観点から読影医の育成・確保などという問題点が、あと現在肺がん検診と一緒に実施しているが、費用負担といった課題があることから、多くの皆さまや他都市と連携を進めていきたい。

(2)中皮腫死亡小票調査について【別紙2】
郷司医務監報告

(以下質疑等)
 

  • 本市の場合は、クボタを筆頭にアスベストを扱った工場があったことから、職業ばく露以外にも環境ばく露の影響があると考えられる。ただ、因果関係等の究明が大事であるとは思うが、工場等も存在しなくなっていることもあり究明するには難しいところがある。死亡小票調査をもとにクボタの工場からの地理的な関係などについて調べている大阪大学の疫学調査はどのような状況か。
  • 調査も3年目に入り、その間、中皮腫で亡くなられた方と同じような年齢の方3名ほどを対象に、死亡小票調査と同じ内容のアンケートを行い、何が原因であったかということの調査を大阪大学の先生が実施している。市民の皆様の協力もあり、いわゆる中皮腫で亡くなられた方と同年代の人に対するアンケートについては終了したところである。尼崎市にどのような工場があったのかなどについて、いろいろな方の話をお伺いした。現在、先生によるデータの解析に向け大詰めとなっている。あと、対象者のいわゆる17万人については居住地をプロットしていることから、かなりクボタ工場からの距離がわかるのではないかと考えている。
  • まとまれば、疫学調査についても報告してもらうこととする。
  • やはり死亡者の推移等を見ると、潜伏期間が長いというのは分かっていることであるが、現在の状況をみると石綿による健康被害のピークというのがわからないので注視していく必要がある。
  • クボタ工場の青石綿使用が昭和50年までというのを鑑みると40年後の2015年がピークであると考えられていた。平成15年頃は本市でも、中皮腫で亡くなる方については20人を超えていなかったが、未だ増加している傾向にあり、2015年を過ぎても30人から40人と高止まりであるため、被害についてはまだ続いている現状である。
  • 中皮腫死亡小票調査については、聞き取り対象者の年齢等の問題もあることから、難しくなってくるが、今後も引き続き、少しでも材料となるよう継続していきたい。 
     

(3)「住宅・建築物の吹付けアスベスト含有の有無に係る調査に要する費用」の補助延長について【別紙3】
芝都市整備局長報告

(以下質疑等)

  • 本補助の利用については、民間建築物の場合は、アスベスト対策に係る建築物のデータベースに記載されたものとなっていることから、今後建築物の吹付けアスベスト等の使用実態の把握をする際に補助事業の周知に努めたい。
  • 延長されたことはよいことであると思うが、本補助について、近年の利用件数はどれくらいか。
  • 平成18年度から平成24年度までで14件、平成25年度から29年度までは6件と合計20件となっている。
  • 平成29年度だけではどうか。
  • 2件である。
  • 昭和30年頃の建物となると建て替えが進んでいく中で、除去して活用するという場面が減っていくと考えられる。また兵庫県については、国の責任ということで制度化していないという残念な状況にある。
  • この制度の延長については、昨年度、本市独自で環境省への要望と併せて、国土交通省へ要望に行った際の項目であり、それについては延長していただいたということはよかったと考える。たとえ件数が少ない状況であっても必要であると考える。
     

その他
(以下質疑等)
   

  • その他資料1-1、1-2については、ご清覧願いたい。
  • 国への要望については、少し反映される項目もあれば、なかなか難しい項目が大半であることから、他都市と連携を図り、少しでも意見を述べていきたい。
  • また、アスベスト健診については兵庫県の取りまとめとなる流れがある中で、独自での国へのパイプは継続することと考えているので、各局も引き続き取組よろしくお願いする。                    

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