市民のみなさまへ(市長メッセージ)

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印刷 ページ番号1033152 更新日 2023年5月8日

令和2年1月に、国内で初めて陽性患者が確認されて以来、新型コロナウイルス感染症は国内外を問わず急激な感染拡大を繰り返し、市民のみなさまの命が脅かされ、日常生活にも大きな影響を与えてきました。その期間は3年を超える長期にわたり、誰しもが不安やストレスを抱えた生活を余儀なくされ、市民生活での“あたりまえの日常”や自由な経済活動が奪われ続けてきました。

この間、新型コロナウイルスは幾度となく変異を繰り返し、そのたびに人への影響は変化していきましたが、昨今のウイルスの特徴は、重症化するリスクがこれまでに比べて低く、感染が拡大しても「緊急事態宣言」をはじめとする強力な行動制限を要請されるようなものではなくなり、少しずつ日常の生活を取り戻してきました。

そうした中、国は令和5年5月8日、新型コロナの感染症法上の位置づけを5類とし、季節性インフルエンザ等と同様の取扱いとすることを示し、これまで保健所が実施してきた陽性患者に対する疫学調査や入院勧告、また、自宅療養をされている方へのパルスオキシメーターの貸与といった支援が終了するほか、医療機関を受診した際の検査費用等が自己負担になるなど、新型コロナへの対応は大きく変化し、本格的にコロナ禍前の日常を取り戻そうとしています。

これまで長きにわたる新型コロナ対応の中で、市民の命や生活を守るために、医療や介護の現場でご尽力いただいたみなさま、また、本市の医療提供体制の充実にあたり、日夜ご協力いただいている尼崎市医師会をはじめとする多くの関係者のみなさま、そして、本市の感染対策にご理解、ご協力いただいた市民、事業者のみなさまに、改めて深く感謝申し上げます。

これから少しずつ、あたりまえの日常を取り戻していくこととなりますが、新型コロナは決してなくなったものではありません。そのため、市民のみなさまにお願いしたいのは、体調に不安を感じた時には、外出や高齢者をはじめ重症化リスクの高い方との接触を控えるなど、感染を抑えるための『一人ひとりの配慮ある行動』です。このような思いを持ちながら、これから新たな日常を、市民のみなさまとともにつくりあげていきたいと思います。

令和5年(2023年)5月8日 尼崎市長 松本 眞

尼崎市医師会長からのメッセージ

市民の皆様へ

令和2年1月に国内で初確認された新型コロナウイルス感染症は、瞬く間に全国へと波及し、8回もの感染拡大の波にさらされました。この間に尼崎市では同年4月に全国に先駆けて設置されたPCR検査診療所や医療逼迫のために自宅や高齢者施設等で療養せざるを得なかった患者さんへの医療支援、ワクチン接種といった数々の対策を行政ならびに介護・福祉関係者の皆様とともに実行してきました。しかしながら、力が及ばず多くの方々がこの感染症のために亡くなられました。ここに改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、大切なご家族やパートナー、ご友人を失われた皆様にお悔やみを申し上げます。

また、この3年間で失われたものは人々の語らいでした。大人たちはもとより、3年前に入学した小学生は賑やかな給食の時間を味わうことなく4年生になりました。しかし、コロナ禍の当初とは異なり、ワクチンや治療薬が確立して重症化するリスクが下がったことによって、人々が自由に集い、語り合える社会を取り戻すための道筋がつきました。

さらに、忘れてはならないことは、精神障がいや知的障がいなどの障がい特性やひとり親世帯の親といった社会的背景のために自宅で療養せざるを得ない患者さんがおられたということでした。これからも尼崎市医師会は誰一人取り残さない医療を目指して努力を続けます。

一方で、この5月8日をもって新型コロナウイルスがなくなるわけではありません。そこで、市民の皆様におかれましては、少しでも体調に不安を感じられた際にはかかりつけ医か近くの医師に受診して下さい。そして、その際にはどのような感染症であっても重症化しやすい高齢者、小児、妊婦や慢性疾患をお持ちの患者さんが待合室におられますので、「お互いの思いやり」として感染予防のためのマスク装着にご協力下さいますようお願いします。

私達尼崎市医師会員は、この3年間の経験と反省を基にさらなる健康危機に備え、誰もが健康で幸せに暮らせる尼崎市を目指して、引き続き尼崎市行政をはじめ地域の介護・福祉関係者の方々と連携して取り組んで参ります。

令和5年(2023年)5月8日 尼崎市医師会 会長 杉原加壽子