2.設置場所と設備の選定

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印刷 ページ番号1003807 更新日 2018年2月23日

太陽光発電設備の設置をする前に、まず決めなければいけないことがあります。それは、設置場所と設備の選定です。ここでは、10キロワット以上の太陽光発電設備について、一般的なケースと本市のケースに分けて紹介します。

一般的なケース

設置する場所を選ぶ

太陽光発電を導入したいと考えた時に設置する屋根の条件で重要なのは、1.屋根の形状2.屋根の面積3.屋根の方位4.屋根の勾配の4つです。

屋根の形状

屋根の傾斜の有無で、太陽光パネルの設置方法が大きく異なり、発電効率や設置費用が変わってきます。
ここでは、住宅に多い切妻屋根、事務所、ビルに多い陸屋根について説明します。

切妻屋根

2つの屋根面が傾斜を持って、真ん中で合わさった形をしています。
1つの屋根面積が大きいため、比較的多くのパネルを設置できます。ただし、屋根の面が2面しかないため、屋根の方位が重要になってきます。
屋根の傾斜に合わせてパネルを設置する場合は、架台が簡便で、工事費が比較的安価です。

陸屋根

鉄筋コンクリート造りの家や事務所などに多く屋根が平らな形をしています。
屋根自体に傾斜が無いので、パネルを取り付ける際には、特殊な架台を取り付ける必要があります。
角度を調整できるので、発電に一番適した傾斜で設置できますが、工事費は比較的高価になります。
このように屋根の形状によって設置方法も変わってきます。

屋根の面積

パネルの傾斜により異なりますが、一般的に、太陽光発電設備を設置するのに必要な面積は、1キロワットあたり10~15平方メートルです。

屋根の方位

太陽光発電設備を設置するには、一般的に南向きの屋根が最も適しています。屋根の角度にもよりますが、南向きだと100パーセント、東西は85パーセントの出力が得られます。北向きの屋根は、太陽の光を十分に受けられないため、設置には適していません。

屋根の勾配

年間を通して日射量が一番多いのは、真南で設置する角度が30度の場合です。真南角度30度以外でも設置は可能ですが、発電量に差が出ます。

設備を選ぶ

太陽光パネルにはいくつかの種類があります。
最も一般的な単結晶シリコン型と多結晶シリコン型について、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

  • 単結晶シリコン型は、変換効率が高いため、より多く発電できます。しかし、純度の高いシリコンのため、製造の際にコストがかかりますので、価格が高くなります。
  • 多結晶シリコン型は、製造にコストがあまりかからないため、大量に生産することができます。そのため、価格が低く抑えられます。しかし、単結晶に比べて発電量が劣っていたり、パネル表面にひびが入っているようなまだら模様があって、見た目があまりきれいではありません。 

また、最近は、本市の採用した化合物系の太陽電池も一般化してきました。どのパネルを設置したとしても、メリットとデメリットがありますので、太陽光発電システムを導入するときに選ぶ基準である発電量や価格など、何を優先するかによって選択も分かれてくるかと思います。
参考に、設置する場所やパネルの種類によって異なりますが、1キロワットあたりのシステム費用の平均価格は約36.9万円です。 

同じ屋根の形や大きさでも屋根の向きや周辺の状況によって最適な設備の提案は変わってきます。設置する際には、業者の方と十分に相談しましょう。

本市の設置ケース

設置した場所

本市のケースでは、尼崎市立クリーンセンター第1工場と第2工場に設置しました。

屋根の形状

第1工場

ごみ収集車駐車場の屋根に設置しました。ここの屋根は、折板屋根という工場や倉庫等に多い屋根形状です。

第1工場折板屋根

第2工場

事務所棟と研修棟の屋上に設置しました。ここの屋根は、陸屋根です。

第2工場陸屋根1

第2工場陸屋根2

選んだ設備

本市では、シリコン系太陽電池ではなく、CIS系太陽電池を採用しています。
CIS系太陽電池とは、主な成分の3元素である銅(Copper)、インジウム(Indium)、セレン(Selenium)の頭文字です。
従来のシリコン系太陽電池に比べて、(1)影に強い(2)幅広い光の波長を吸収(3)優れた耐久性などの特徴を持ち、より多く発電できます。
価格については、従来のシリコン系太陽電池よりも高いですが、実発電量は多くなります。
本市においては、約2,700万円で第1工場と第2工場に計63.855キロワットの太陽光発電設備を設置しました。

CIS系太陽電池

第1工場北向き屋根に設置したものの拡大写真です。

CIS系太陽電池(第1工場北向き屋根)

このページに関するお問い合わせ

経済環境局 環境部 環境創造課
〒660-8501 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁中館9階
電話番号:06-6489-6301
ファクス番号:06-6489-6300
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