認定農業者

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印刷 ページ番号1020168 更新日 2021年12月3日

認定農業者・認定新規就農者さんの紹介

意欲ある農業者さんが、安定して営農を継続するための支援策として創設された「認定農業者制度」において、現在認定されているみなさんをご紹介します。

今後、認定農業者、認定新規就農者の方々のところへ訪問し、取材して「尼崎の農業の魅力」を随時発信していきますので、こうご期待!

令和3年度第2号3号 認定農業者認定書交付式を行いました(令和3年11月25日)

写真1

令和3年11月8日付で認定された、本年度認定農業者第2号の濵享さん、第3号の籔田芳生さんの認定書交付式が令和3年11月25日に行われました。(中央の2人:右が濵享さん、左が籔田芳生さん)

濵さん写真

籔田さん写真

濵さん、籔田さん

辻本経済環境局長から認定書を贈呈した後、濵さん、籔田さんを囲んでお話をお聞きしました。

お二人は、守部地区で農業を行っており、露地葉物野菜を栽培し、市場へ出荷されています。

濵さんは、葉物野菜の栽培品目について、新たにべんり菜など生育期間の短い品目を導入することにより、所得増加を目指されています。また、地域の食育活動にも取り組んでおり地元の小学校で「尼崎の農業」をテーマにした社会の授業を行っておられます。

籔田さんは、長年葉物野菜を栽培されており、技術レベルも高く、ご家族で営農されておられます。今後は圃場の回転率を上げることで生産量を増やし、安定した価格で取引ができる販売先を開拓し、販売単価を上げての所得増加を目指されています。

皆さんで、濵享さん、籔田芳生さんの今後のご活躍をぜひ応援してください。

令和3年度第1号 認定農業者認定書交付式を行いました(令和3年6月21日)

高寺俊春さん1

令和3年度、認定農業者第1号となる高寺俊春さんの認定書交付式が令和3年6月21日に行われました。

認定日は5月11日付すが、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言の影響から交付式は6月の実施となりました。

 

高寺俊春さん2

辻本経済環境局長から認定書を贈呈した後、高寺さんを囲んでお話をお聞きしました。

高寺さんは、武庫地区で農業を行っており、少量多品目栽培を軸とし、露地では重量野菜や根菜類等、施設では夏場のトマトを中心に、その他果菜類や軟弱野菜を生産されています。

また、阪神こだわり野菜の会に所属しており、農薬や化学肥料に頼らない野菜を生産し、ひょうご安心ブランドを取得されています。

都市の消費者に直接販売ができる都市農業の強みを生かして、さらなる農業経営の発展を目指されています。

皆さん、高寺俊春さんの今後のご活躍をぜひ応援してください。

認定第5号 

認定5号

尼崎市の認定農業者第5号の島中佳紀さん。

ニーズに合わせた野菜を作りインショップやレストランへ販売を行っています。

少量多品目のこだわり野菜を年間100種類ほど生産しています。

しまなかさん

「卸売市場の衰退により、大規模ロットでの出荷に対するリスクが大きくなった」

そう話すのは、今北地区で農業を営む島中佳紀さん。

時代の移り変わりとともに販売チャンネルを変えながら、少量多品目で、西洋野菜の「チヂミホウレンソウ」や「リーキ」など、年間100種類ほどの野菜を栽培し、レストランや小売業者とコミュニケーションを取りながらニーズに合わせた作物を作っておられます。

令和2年12月に認定農業者を取得した島中佳紀さんを取材しました。

しまなかさん2

島中さんは、家が農業をやっていたため高校を卒業してすぐに就農。「市内でも今北地区は農家が多い地区で家を継ぐ人も多く、周りにアドバイスを聞く人も多い等環境が整っていた」生産緑地法の改正など時代背景も就農するきっかけになったそうです。

主な出荷先は西宮阪急で、その他外食にも出荷されています。「レストランは売上が大きくないものの、インスタグラム等のSNSでのPRが行われていて、広報面の効果がある。また複合施設での販売は他店舗目的の人が野菜を買っていくこともあり、売り上げが大きい」と話す島中さん。

「個選(個人選別し、直接市場と契約、売買する関係)でやることで、自分のやりたいように自分の好きな企画、好きな値段で農業をやれる。共選(共同選果)は、商品価値を自分で決めることが出来ず納得がいってなかった。見た目よりも味。美味しいと言われると達成感がある」と農業の魅力ややりがいを語ってくれました。

しまなかさん3

「今後は商品のブランド化やオプション作りに力を入れたい。出荷時には、あまやさいと書かれた袋に入れて出荷することで、購入された方がSNS発信の際に「#あまやさい」をつけて発信をしてくれる」と効果に期待をされていました。

認定農業者第1号 遠藤さん 近況報告1月20日

遠藤さん講演写真

「地球と人に優しいエシカルな農業」 ~尼崎産こだわり野菜~

みなさんは「エシカル」という言葉をご存じですか。

「エシカル」とは「倫理的・道徳的」という意味をもつ言葉です。

 

今回、認定農業者第1号であり、阪神有機農業研究会及び阪神こだわり野菜の会の会長を務める遠藤さんによる「エシカルな農業」についてのセミナーが、尼崎市消費生活センター主催のもと行われました。

遠藤さん講演写真2

開催にあたっては、新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、来場時の検温や消毒の実施、収容人数の制限など、感染対策に十分配慮したうえで行われ、市内産野菜や食の安全に関心をもつ多くの方がご来場されました。

「地球と人に優しいエシカルな農業」ということで、食の安全と環境保全について農業者の立場からお話をされました。

遠藤さんのこだわりである安心安全な野菜。

「地元で採れたての野菜は安心で安全です。化学肥料の多い野菜は、いわゆるメタボな野菜で、栄養価の偏ったものが育ちます。旬の時期に旬の野菜を食べると、農薬も少なく栄養価も高いんです」とお話をしておられました。

 

野菜は収穫したときから、鮮度が落ちていきます。収穫された野菜は、自分の中にある栄養を消費して鮮度を保とうとします。地元産野菜を食べることのメリットは、鮮度のいい安心安全な野菜を食べられることにあります。

 

有機農業にこだわり、ひょうご安心ブランドの認証を受けている遠藤さん。

認証を受けている尼崎市産のこだわり野菜は98品目にもおよびます。

 

※ひょうご安心ブランドとは。

化学肥料・農薬の使用を5割以上減らし、残留農薬・抗生物質等が国の基準の1/10以下とするなど安全性が高く、出荷記録による管理を徹底した安心感のある食品です。認証を受けた農産物は兵庫県認証食品として認証マークの使用が可能となります。

 

その他、セミナーでは来場者との質疑応答の時間もありました。

「安全な野菜を見分けるポイントは?」という来場者からの質問に対して、「自分が信頼できる人の野菜を選び食べることです」という回答が非常に印象的でした。

見た目では分からないからこそ、それを作る人を信じて選ぶことがポイントだそうです。

都市農業では生産者と消費者の距離が近く、顔の見える関係性が都市農業の強みでもあります。

他にも、「コロナによる影響は?」との質問では、「外食向けの野菜の需要がほとんどなくなりました。外食向けと家庭向けでは、求められる野菜が異なるんです。家庭向けは、形がきれいなものでなければなりません。」とコロナによるご苦労も語られておりました。

遠藤さん講演写真3

遠藤さんのこだわり野菜は、阪急西宮ガーデンズの生鮮売り場で毎日販売されています。

ぜひ遠藤さんのこだわり野菜を見かけた際は、買って応援してください!

認定農業者第1号 遠藤さん 近況報告10月19日

「はまようちえん」の園児が芋掘り体験に来ました

芋掘り体験1

認定農業者第1号の遠藤さんの畑に今年も「はまようちえん」の園児たちが芋掘り体験に来ました。この芋掘り体験は、はまようちえんの恒例行事として毎年行われており、遠藤さんは10年以上この活動を応援してきました。

芋掘り体験2

この日は雨が上がったばかりで、畑もぬかるんでいる中での芋掘りでしたが、園児50人程がオレンジのカッパを着ながら大きな芋を掘り上げていました。

食育の一環として遠藤さんはこの活動を行っており、都市部で生きる子どもたちに畑を見てもらいたい、野菜がどのように採れるのかを知って欲しいと話します。

鳴門金時という芋の種類を選んでいるのも、子どもたちが掘りやすい品種を選んでいるとのことです。

両手を泥だらけにして、楽しそうに芋掘りをする子どもたちの姿がとても印象的でした。

芋掘り体験3

遠藤さんは芋ほり体験のほかにも、週に1回新鮮な旬の野菜を幼稚園に届ける活動も行っております。

自分の畑で収穫体験をしてもらったり、野菜を食べてもらうことで、ファンを作ることが目的とも仰っていました。

ぜひ皆さんも遠藤さんの活動を応援してください!

認定農業者第3号 小寺さん 近況報告6月23日

「今年のトマトは皆さんで楽しんで食べてもらいたい!」

コテラトマトの写真1

今年も「コテラトマト」の時期が始まりました!

認定農業者でもある小寺清兵衛さん・清隆さん家族が作るコテラトマトは、例年人気の尼崎市自慢のトマトです。

毎年トマトの販売日には長蛇の列ができることでも有名ですが、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止に努めながら販売を行っています。

コテラトマトの写真2

清隆さんは「今年は出来が良いです。種苗会社のバックアップもあり、例年にも増して出来のいいものがたくさん取れています」と今年のトマトの出来を話します。

コテラトマトの写真3

また、新型コロナウイルス感染防止のためにコテラトマトでは次の取組みを行っています。

  • お客さんにソーシャルディスタンスを保ってもらうよう列に白線を引き密にならないように並んでもらう。
  • 畑の内側と外側に分かれて並んでもらう。
  • 事前に予約販売を行うことで、並ばなくても買えるようにしている。
  • レジに飛沫防止のビニールシートを貼るとともに、手袋を着用する。

など、トマトを買いに来られたお客さんが安心できるよう工夫されています。

コテラトマトの写真4

直売に買いに来られたお客さんに話をうかがうと、

「おいしいからの一言に尽きる!」とコテラトマトを買いに来た理由を話す方や、「コテラトマトを食べると他のトマトは食べられない。」「毎年販売の時期を楽しみにしている」など、コテラトマトへの期待の声を聞くことができました。

また、オーナー制が始まった当初から来られているお客さんにコテラトマトを選ぶ理由を尋ねると「しっかりとして、甘みがある。神戸や三重などの遠方の友人に送ってあげても喜んで貰えて、みんな楽しみにしている。」や「小寺さんの人柄もあって続けられる」などコテラトマトへの思いを話してくださいました。

小寺さんの地域の方々に感謝する想いと、小寺さんを応援し支える地域の方々の想いが通じ合っているようで、あたたかい気持ちになりました。

「暑い時期にかぶりつきたくなる味で、これだけで水分補給が出来るほど、みずみずしく、甘くておいしいトマトです。今年のトマトはぜひ食卓で楽しんでもらいたいです。トマトを食べて免疫力を高めてください!」と今年のトマトへの熱意を清隆さんは語ってくださいました。

コテラトマトの販売状況はFacebookでも発信しておりますが、今年はLINEでも知ることが出来るようになりました。

LINEを使った新たな取り組みによりトマト以外の小松菜や、正月大根など旬の野菜の情報を発信していくとのことです。

コテラトマトの写真5

興味を持たれた方はぜひご登録ください。

尼崎市自慢のトマトを食べて暑い夏を乗り切りましょう!

認定農業者・新規就農者

認定第1号

認定1号

尼崎市初の認定農業者に認定された遠藤さん。(右から3人目)

武庫町で少量多品目のこだわり野菜を栽培し、地元の保育園や幼稚園、阪急百貨店などにも出荷を行っておられます。

えんどうさん1

「食という字は『人』を『良く』すると書く」

平成30年7月、本市初の第1号認定農業者となった遠藤晃久さん。兵庫県の選ぶ『阪神アグリパーク』の阪神アグリな100人にも選ばれている尼崎市を代表する農家さんです。

遠藤さんのこだわりは何と言っても安心安全な野菜。「水溶性炭水化物と有用微生物を使って土づくりをし、アミノ酸肥料とミネラルを与えて野菜を作っています。ひょうご安心ブランドの認証も受けています」と語る遠藤さんの農業のこだわりを取材しました。

えんどうさん2

季節に応じた顧客のニーズをとらえ少量多品目を栽培する遠藤さんは、阪神有機農業研究会の会長も務められています。

「売り場の野菜を切らしてはいけないので、正月休み以外は毎日納品しています。」

遠藤さんの作った野菜は西宮市の阪急百貨店やコープこうべのインショップにてこだわり野菜として毎日販売されています。

その他にもレストランや幼稚園の給食にも使われるなど、新鮮で安心安全を求める顧客ニーズを捉えた農業を行っております。

えんどうさん3

遠藤さんが就農をしたきっかけは、実家が農家だったからとのこと。大学を卒業後、3年間サラリーマンをしたのち、地元に戻り農業を始めました。「子どものころから手伝いをしていた」ので大きな不安はなかったとのことです。

「対面販売なので、お客さんとのコミュニケーションがとりやすく、直接おいしかったという声を聴くことができるとうれしいです。さらには、野菜嫌いの子どもが食べられるようになったという声もいただきました。」と語ってくれました。

えんどうさん4

「食という字は『人』を『良く』すると書きます。食という括りで同じような価値観の人と知り合え、密接な意見交換ができるのは都市農業ならでは。食の安全を守り、食生活を豊かにしたいです。同じ価値観を持つ人と前向きにいろんなことに取り組んでいきたいです」と新鮮安全を追求する遠藤さんの思いを教えていただきました。

えんどう5

遠藤さんは常陽中学校にて1年生を対象とした職業講演を行う他、商工会議所主催の講演会「尼崎産のこだわり野菜を 学び、食べてみよう!」での講師や野菜ソムリエの資格取得など多角的な取り組みをされています。

「野菜は作ろうと思えば作れます。それをビジネスとしてやるのであれば、販売戦略が大切です。お客さんと直接話をしニーズを捉えることができるのは都市農業ならではです。」と都市農業ビジネスをこれから目指す方へのアドバイスを教えていただきました。

えんどう6

尼崎の食の安心安全を支える遠藤さん。食に対するこだわりは、人一倍です。

ぜひ、皆さん応援してください!

認定第2号

認定2号

尼崎市の認定農業者第2号の笹原さん。(向かって左)

神戸市北区のいちご農家で修業をし、独立して、本市初の「認定新規就農者」として猪名寺でいちごの施設栽培を行っておられます。地元の方々からも大変評判がよく、ビニールハウス横の直売所で、その日の朝に収穫された摘み立てのおいしいいちごを購入できます。

取材1

「都市の中の農地という素晴らしい景観を皆さんにもぜひ知ってもらいたい」

そう語るのは、猪名寺で尼崎市初の本格イチゴ農家である笹原篤史さん。令和元年9月に新規就農をされました。就農して約6カ月。笹原さんの今を取材しました。

笹原さんは現在、地元の猪名寺で施設イチゴ(紅ほっぺ)を中心に、露地栽培にて白菜を作っています。今年7月からはスイートコーンを始めようと考えているそうです。

ささはら菜園で取れたイチゴは大手百貨店に出荷される他、ハウス横の直売所でも販売されています。1パック(約300g)をイチゴの等級(大きさ)によって600円から680円で販売。午前中には完売してしまう盛況ぶりです。

取材2

「お客さんからは大変喜んでもらっています。最初は近隣の地元の方が多かったのですが、食べた方の口コミが広がり、今では伊丹や田能、上坂部、南清水など地元以外の多くの方が来てくださってます。リピーターも多く、顔なじみが増えました。」

就農直後は不安もあったとのことですが、都市農業だからこそ地元の方の温かさを感じるとのことです。「白菜大きくなったね、あとどれくらいで収穫?」などと地元の方が声をかけてくれたりと、交流が増えたそうです。

取材3

笹原さんが就農したきっかけは、大学4年生の就職活動の際に訪れた企業で食べたトマト。そこで食べたトマトのおいしさに感動を覚え、農業に興味を持ったとのことです。小さいころは、農業は家の手伝いというイメージがあり、あまり良いイメージを持っていなかったそうですが、大学卒業後、神戸市の有名イチゴ農家にて修行をし晴れて令和元年9月に就農をしました。「尼崎で取れたてのイチゴが食べられたら良いなという思いがあり、地元猪名寺での就農を決めました。」

取材4

笹原さんの今後の展望は、イチゴの品種を増やしていくほかにも、イチゴの受粉に使っている蜂を使っての養蜂や、イチゴの加工品、イチゴ狩り体験などだそうです。夏にはイチゴのかき氷の販売も考えているとのことで、多くの方に愛される農園を目指されています。「私は都市の中の農地という景観をすばらしいものだと思っており、皆さんにもぜひ知ってもらいたいと思います。」と、都市部ならではの農業を語ってくれました。

取材5

農業のやりがいとして「農業は幅広い年代の方、様々な人とかかわることができます。農業を始めるまでは、交流のなかった地元の方とも、農業を始めてより知り合うことができました」と仰っており、農業を通じた人との繋がりを大切にされていました。

「農業は楽しいです。あれもしたい、これもしたいと様々なことを私も考えるのですが、くれぐれも体には気を付けてくださいね。特に腰には。」と、これから農業を始めてみたいと思っている方へご自身の経験を踏まえたアドバイスをくれました。

取材6

若手農家の笹原篤史さんを、皆さん応援してくださいね!

尼崎市で取れた新鮮イチゴ、ぜひご賞味ください。

認定第3号

認定3号

尼崎市認定農業者第3号の小寺さん。(中央の2人:左が清隆さん、右が清兵衛さん)

施設栽培を導入し、トマトの収穫体験事業を始めるなど、農業への理解をふかめてもらうために貢献して頂いております。

後継者の清隆さんは、兵庫県青年農業士にも認定されています。

たいへんおいしいトマトでまさに、あまがさきブランド!

こてら1

「トマトを待ってくれている人がいる」

尼崎市のトマトと言えば「コテラトマト」という人は沢山いるでしょう。平成31年3月、小寺清兵衛さん・清隆さん親子が認定農業者に認定されました。親子での認定は初です。

清兵衛さん・清隆さん家族でつくる「コテラトマト」の秘密を取材しました!

メディアでも取り上げられる大人気の「コテラトマト」、トマトの直売日には連日長い行列ができることでも皆さんご存じですよね。

小寺さんは現在、施設トマトをメインに、コマツナや正月大根、お米を栽培しています。

トマトは5月下旬から8月上旬にハウス横の直売所で販売しており、1袋で500円、トマトのサイズによって大(4から5個)、中(6から7個)、小(8から9個)があります。

こてら2

小寺さんのトマトのこだわりは「生きている赤を食べてもらう。本当のトマトのにおい、味がするものを食べてもらう」こと。完熟したトマトを収穫し、袋に詰めて直接販売する。

通常、市場に出回るトマトは、熟す前の青い状態で収穫され、お店に並ぶころに赤く追熟していくものが多いです。ですが、コテラトマトは赤くなるまで栄養を吸収し、完熟したものを収穫されています。小寺さんならではのこだわりがあるのです。

こてら3

その他にもトマトのオーナー制の体験農園も行っています。現在約300家族が入園されており、満員の盛況ぶりです。小寺さんが丹精込めて作ったトマトを自らが収穫をするというスタイルの体験農園。収穫の時期になると毎日清隆さんがハウスに常駐し、入園者の来場をお待ちしています。「入園者の皆の顔を覚えています」と、ただトマトを作って売るのではなく、人とのコミュニケーションも大切にされています。

こてら4

「実家が農家だったから、もうやるものだと思っていました。自分もトマトが好きですからね。」と清兵衛さんは話します。その父の姿を見ていた清隆さんは「小学校2年生の時には、すでに農家になることを決めていました。」と、さらには「(清隆さんの)子どもがコテラトマトをやりたいと言ってくれています。それがすごくうれしいです。子どもがやりたいと思えるものを続けていきたいです。子どもの前では『しんどい』を言わないようにしています。」と家族経営ならではのやりがいを語ってくれました。

こてら5

トマトも15年目を迎え、連作障害も起きているとのことで、今後は土づくりや品種の選定を行っていき、土壌障害に負けないトマトをたくさん作っていくことが目標だそうです。「お客さんから『こんなに沢山あって困るわ』と言われるくらい作りたいです。」「農業は一生懸命やった分、良いものができます。」「いつも1年生です。待っている人がいるので、そのために頑張ります。」と、天候や土壌障害などに左右される農業の難しさのなかで、思いを語ってくれました。

こてら6

「都市農業のメリットは消費者が近いことです。野菜を作っていると知らない人が声をかけてくれます。その人たちと関係をうまく作り、応援してくれる、支えてくれる人を増やしていくことが大切です。都市部の農業では、自分の得意な広さでこだわりを持ってやって欲しいです」と未来の農家さんへアドバイスをくださりました。

「トマト作りの土台が出来たときには、(オーナー制とは違った)体験型農園もやりたいです。」「平成26年に品評会で取った農林水産省大臣賞をもう一度取りたいです。目標に向かって取り組めば自然と良いものが出来ますから。」と今後の展望を教えてくれました。

都市農業ならではのこだわり、やり方を追求されている小寺さん親子。

これからも「コテラトマト」を尼崎市ブランドとして、皆さんぜひ応援してください。

認定第4号

第4号

尼崎市の認定農業者第4号の島中さん。(中央の2人:左が健太さん、右が正彦さん)

ほうれん草や、小松菜など、軟弱野菜の栽培を、都市農地を有効活用するために、ほ場の回転率を高め、生産量を増やして出荷しておられます。

家族経営で健康でゆとりある経営を目指しておられます。

しまなか1

「自分でも数えられないくらいの種類を作っています」

そう話すのは大庄地区にて親子で農業を営む島中正彦さん・健太さん親子。夏には30種類、年間では数えきれないほどの種類の栽培を行っており、まさに少量多品目。お客さんのニーズを捉えた野菜作りを行うお二人を取材しました。

令和元年10月に親子での認定農業者を取得したお二人は、父・正彦さんが市場への出荷、子・健太さんが直売所への出荷をメインとしお互いの協力により、健康でゆとりある経営を目指されています。

しまなか2

「これやって、あれやってをお客さんから言われて、『じゃあやりましょう』ってな感じでいろいろ作っています」と話すのは直売所を担当する健太さん。ほぼ毎日直売所にその季節の野菜を出荷し、対面での販売を行っています。お客さんのニーズに応えるうちにこれまで様々な種類の野菜を作ってきました。

しまなか3

「みんなの要望とニーズを押さえたおいしい野菜を作りたい。」とパクチーやコリアンダーなど、これまでの野菜づくりの経験を話してくれました。「お客さんからも『健太さんのところは大きいし、おいしい』と声を頂けるとうれしいです」と話す健太さん。直売所には飲食店や保育園などの方も買いに来られるとのことで、そういった方の声を聴いて野菜づくりに活かしているそうです。

しまなか4

父・正彦さんが就農したきっかけは、大学を卒業後は実家の農業を継ぐことが決まっていたからとのこと。自分の代で潰すわけにはいかないという思いでこれまで農業に励んできました。子・健太さんが農業を始めたのは25歳のとき。次男である健太さんは、お兄さんが実家の農業を継ぐものとして育ってきたのですが、虫嫌いのお兄さんが農業をやらないと決めサラリーマンとなったため、ご自身が継ぐことを決めたそうです。「兄よりも健太の方が性にあってるみたいなんです」と父・正彦さんも話します。

「家族で旅行にいっても、直売所やホームセンターなんかに行ってしまうんですよ。その土地の野菜を見るのが楽しくて。」と正彦さん。普段から野菜づくりの研究に余念がありません。

しまなか5

今後の展望として認定農業者の認定期間内にパイプハウスを建てる予定です。生産性の向上の他、育苗としても活用していきたいとのことです。また、土づくりにも力を入れていきたいとのことで、様々な野菜をつくるうえで、その野菜にあった土づくりをし、もっと質のいいものを目指しているそうです。

しまなか6

島中さんは、野菜の他にも、花や果物なども作っており、どれもお客さんからは好評だそうです。「うちのナスは大きいのに柔らかいのが特徴です」と話す健太さん。「農業はつらくても、楽しいです」と正彦さん。野菜作りの魅力を語るお二人の姿はとても楽しそうで、まさに家族一丸となって取り組む農業を垣間見ることが出来ました。

消費者のニーズに応えつつ、家族経営で頑張るお二人をぜひ応援してください。

このページに関するお問い合わせ

経済環境局 経済部 農政課
〒660-8501 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁中館5階
電話番号:06-6489-6542
ファクス番号:06-6489-6790

農業委員会事務局
〒660-8501 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁中館5階
電話番号:06-6489-6792
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