第9回まちかどチャーミング賞 受賞作品紹介
印刷 ページ番号1002558 更新日 2022年6月15日
受賞作品等
まちなみ建造物部門
日本製鉄株式会社 技術開発本部
- 所在地
尼崎市扶桑町 - 用途
事務所(研究所) - 建築主
日本製鉄株式会社 - 設計者
株式会社日建設計 - 施工者
清水建設株式会社
神戸支店
講評
矩形の建物を覆うダブルスキンのガラスのカーテンウォールに、最高強度の鋼材を採用することで、繊細で開放感あふれる質の高い立面構成を創出しています。また、周囲の公園群と樹種を同一にすることで、新たな並木道を創り出し、さらに敷際には四季を感じさせるきめ細やかな植栽を施しています。建築・ランドスケープともに尼崎の都市美形成を牽引するものとして高く評価します。
※写真は受賞当時のものです
まちかどスポット部門
わくわく保育園
- 所在地
尼崎市南塚口町8丁目 - 用途
保育所 - 建築主
社会福祉法人
いきいきのびのび - 設計者
有限会社ケース - 施工者
株式会社三田工務店
講評
地域総合センターに隣接するまちかどに建っています。花をあしらい、小窓をもった木の塀が敷際に親しみ深い表情をあたえています。その塀と建物を含む全体が穏やかな色彩で整えられ、建物の角は大きく開口部が設けられて内部のようすがうかがえます。敷地のコーナー部分をあえて駐輪スペースとしていますが、そこから通園の人々や地域の人々の語らいの場としてにぎわいが生まれることに期待します。
※写真は受賞当時のものです
朝田医院・朝田邸
- 所在地
尼崎市南塚口町2丁目 - 用途
診療所 - 建築主
朝田 真司 - 設計者
株式会社戎眞弓建築研究室 - 施工者
株式会社戎工務店
講評
阪急塚口駅の南、歩道橋の長いスロープの先に、朝田医院・朝田邸があります。塀を設けないオープンなスペースの先には、色とりどりの草花や中低木の緑が設けられており、優しい景観を創り出しています。なだらかにカーブした屋根とガラス格子の対比も心地よく、特に夜間、照明の明かりが漏れる様は美しく、まちかどの魅力を高めています。
※写真は受賞当時のものです
シャリエ立花
- 所在地
尼崎市三反田町1丁目 - 用途
共同住宅 - 建築主
東レ建設株式会社 - 設計者
株式会社長谷工
コーポレーション
大阪エンジニアリング
事業部 - 施工者
株式会社長谷工
コーポレーション
講評
高層集合住宅の幹線道路に面した部分に地域に開放されたデザイン性の高いオープンスペースを、消防活動空地としての機能も果たしながら創出している点が高く評価されたものです。オープンスペースも、中高木を中心に様々な植栽で彩り、ファニチャー類やペーブメントも丁寧にデザインされており、地域の人々の憩いの場となる空間となっています。
※写真は受賞当時のものです
都市美形成活動部門
武庫之荘向上委員会 よみがえれ噴水プロジェクト
活動拠点
阪急武庫之荘駅前広場(南口)
講評
阪急武庫之荘駅の南側にあるゴンドラ型の噴水は、つくられた当時は地元のシンボルとして親しまれていましたが、設置から45年経ち老朽化が進んでいます。これをよみがえらせるべく、噴水周辺の草抜きや花の植え替えの手伝い、駅前の清掃、イベントの開催などの美化・整備活動が続けられ、ふたたび地域の人たちの憩いの場として再生されています。尼崎の身近な景観資源を再発見し、みずから再生させ、維持しようとする活動として高く評価します。
万葉の森・佐璞丘再生プロジェクト
活動拠点
猪名寺1丁目、佐璞丘公園
講評
長年放置され、ゴミの不法投棄や外来種の繁茂による生物多様性の低下などが見られた佐璞丘の森を、クリーン作戦、シュロの伐採、多様なイベントの開催などで、地域コミュニティーが集う、憩いの場にする活動を展開しています。参加主体は、地域団体、企業、学校、住民など多様で、イベント時は150~300人が参加する動員力があり、地域の関心の高さがうかがえます。森という自然資源を地域の財産として、保全と活用を両立しようとする活動は、新しい環境保全の取り組みとしても高く評価します。
尼崎ネイチャ-クラブ
活動拠点
尼崎港
北堀運河
21世紀の森
のびのび公園 など
講評
尼崎市立成良中学校の活動を母体にして始まった、尼崎港と尼崎市南部北堀運河での水質浄化の活動は、現在では幼児から大人まで、また学生、市民、行政、専門家など様々な主体を巻き込み、地域の環境学習を牽引する先進的な活動となっています。水質の改善にとどまらず、わかめ栽培などの生物多様性保全、たい肥を使用した菜の花栽培や廃油のバイオディーゼル化など、「循環」の可能性を追求し、尼崎の新しい自然景観を創出するユニークな活動は秀逸です。
パレシェール武庫之荘管理組合 グリーンクラブ
活動拠点
パレシェール武庫之荘
(武庫之荘2丁目)
講評
通常はマンションの管理会社が行う外構部分の管理を、マンション居住者が主体的に実施しています。敷地内の花壇への花植えや維持管理、さらにマンション居住者に向けた広報誌の発行などが10年に渡り行われています。自身のマンションに手を加えることによるマンション居住者への愛着の創出のみならず、地域の景観形成に大きく寄与している活動として、高く評価します。
市制100周年記念 産業のまち部門
日本製鉄株式会社 尼崎製造所 沿道緑化
- 所在地
東向島東之町
東向島西之町
東高洲町 - 用途
工場の沿道緑化 - 事業主
日本製鉄株式会社
尼崎製造所 - 設計者
新関西ランドスケープ
株式会社 - 施工者
新関西ランドスケープ
株式会社
講評
臨海工業地域で、五合橋線に沿った同社尼崎製造所の敷地際に、約1.2Kmにわたって、豊かに緑が連続しています。同社が平成19年より持続的に緑化に取り組み、敷地の塀を取り除きフェンス化したことで、道路上からも視認できるようになりました。尼崎市を代表する都市軸である五合橋線について、緑の軸とすることで産業のまち尼崎を象徴するものとなり、市民にとっても親しめる街路景観を形づくっています。
※写真は受賞当時のものです
塩野義製薬株式会社 杭瀬事業所
- 所在地
杭瀬寺島2丁目 - 用途
倉庫・事務所 - 建築主
塩野義製薬株式会社
杭瀬事業所 - 設計者
株式会社坂倉建築研究所
大阪事務所
(建設当時:坂倉準三
建築研究所 大阪支所) - 施工者
株式会社 竹中工務店
講評
無表情になりがちな産業施設を、矩形のマッシブなコンクリートの塊とし、正面上部の無窓の大壁面、先端が巻き上がる玄関庇、側壁に規則正しく並ぶ口を尖らせたような小窓、らせん階段といった印象的な要素が付加されたモニュメントのような建築です。梁のない広い板状の屋根が柱と分離したようにもみえる特徴的なつくりの守衛室・自転車置場など、周囲のものも含め、すぐれたモダン・デザインの作品であると評価されます。半世紀をこえて使用されているシンボリックな産業建築であり、産業のまち尼崎を象徴するにふさわしい建築です。
※写真は受賞当時のものです
選考等の概要
募集期間
平成28年5月16日から7月15日
応募総数
132件(うち建物等123件、活動9件)
選考方法
一次選考
尼崎市都市美アドバイザーチーム会議(現地審査・書類審査)
最終選考
尼崎市都市美審議会(現地審査・書類審査)
お問い合わせ先
〒660-8501 尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁舎北館5階
尼崎市役所 開発指導課 都市美・屋外広告物担当
TEL:06-6489-6606 FAX:06-6489-6597
Eメール:ama-kaihatsushidou@city.amagasaki.hyogo.jp