アスベスト対策会議の平成28年度議事録

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印刷 ページ番号1003878 更新日 2018年2月23日

第1回

日時

平成28年7月20日 午前10時35分から午前11時20分まで

場所

4-1会議室

出席者

23人

1.報告事項

(1) 国への緊急要望について(資料1)

清水医務監報告

(以下質疑等)

  • 要望については、今回市が提言している分以外についてもある。一つはリスク調査をともに取り組んでいる他自治体と毎年提出している要望書がある。この項目については、健康管理制度の早期創設及び情報の開示についてである。そこに、石綿救済制度の充実について盛り込む予定であったが、一部の都市から取り下げするよう意見があったため、取り上げることができなかった。そのため、各自治体ととりまとめができた項目について、要望を行った。盛り込めなかった項目については、救済法の改正年度でもあることから、緊急に要望を行ったところである。陳情にもあった被害の多い自治体同士のネットワークについてであるが、都道府県レベル、政令都市レベル、基礎自治体レベルで申し入れも内容が異なっているところがあり、また、共同して要望した自治体においても、担当者、首長でも温度差がある。
  • ネットワークの形成についても、意識の高いところは幹事のような形で、それ以外のところも広く声かけし幅広く連携するという二重の枠組みで取り組んだらよいと考えており、事務局に取り組んでもらうこととしている。尼崎市独自でもすることはタイミングを捉え行っていく。
  • 当日は国交省は課長対応であり、込み入った話ができなかったが、環境省は時間をいただき意見交換を行った。先方から返事というのはもらえなかったが、この見直しに対しての注目度は地元ではかなり高いと伝えてきた。一度にすべての要望を受け入れてもらうというのは難しいと思うが、たとえ小さなことでも着実に前進しているところをこの夏に見せてもらいたいと強く訴えてきたところである。環境省も随時意見を伺うということである。
  • フィージビリティ調査の方で今後の健康管理の確立については各自治体と共同で要望を行っていきたい。

 (2) 各種調査について

1   環境再生保全機構 石綿健康被害救済制度における平成18~26年度被認定者に関するばく露状況調査報告書について(資料2-1)

2   平成26年度尼崎市における石綿リスク調査報告書について(資料2-2)

3   平成28年度石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査受診等状況(資料2-3)

4   中皮腫死亡小票調査の進捗状況について(資料2-4)

5   「大規模石綿工場周辺住民における中皮腫死亡地理的集積に関するコホート内症例対照研究」への協力について(資料2-5)

清水医務監一括報告

(以下質疑等)

  • 多岐にわたって報告いただいた。
  • 2のリスク調査については資料を見ると分かるが、労災には当たらない、いわゆる環境ばく露、通勤、通学、近くに居住の人に石綿所見がある方が本市では相当数いる。アスベスト関連疾患については、クボタの周辺でクボタと合意できた方については一定の見舞金が出ているが、多くの方は救済制度による手当しかない。そういった中、労災と救済制度にかなりの隔たりがあることから、本市において切実な問題である。
  • 1のばく露状況調査も地図にプロットされているが、この中での×印が、今は存在していないが石綿を扱っていた事業所であるが、本市にはかなりの数があったということを示していると思うが、現在事業所がないのでデータ等も手に入らない。
  • 5の大阪大学の調査についてであるが、まだまだこれからであるが、この内容については、クボタを中心にする地理的条件で中皮腫と有意な関係があるかどうかを調査しているものであるが、周辺以外でも高いのではないかと。
  • まだ詳しくはわからないが、地理的な用件だけではなく、例えば、一度尼崎市を出て、尼崎市に戻ってきたという人もいるため、高いのではないかと。
  • 比較する中で、リスクが低いという分類の方でも、高い条件にあるのではと考えられている。まだサンプル数が限られている中であるが。先生方も調査していくとのことであり、市の方でも協力して進めていきたいと考えている。

(3)その他

  • 今年度人事異動があった。昨年度取りまとめた公共施設の管理の手引きについては、引き継ぎを徹底して取り組んでもらいたい。ダウンロードもできるようになっている。わからない場合は環境部門に問い合わせしてもらえれば。必ず企画管理課長を中心に、人事異動後の担当に取り組んでもらいたい。
  • 国への緊急要望について、議会へ返しを報告するのか。
  • 議会へは事前に報告したか。
  • 議会へは事前に報告へ回った。
  • 要望の直前ではあるが、議会関係は説明を行った。
  • 返しは個別に結果がある訳ではないので、法改正の動きについての報告と、あと他都市との連携について、折を見て報告とするという感じになる。8月いっぱいには法の見直しになると思うが、少し遅れている感じである。ただ、遅れているということは、意見を言う機会が増えるということでもある。くれぐれも手引きの周知の件お願いします。
  • 毎回会議ごとに公表している配布資料の1「石綿による健康被害の救済申請受付件数一覧表」(資料3-1)、2「アスベスト大気環境濃度」(資料3-2)についてはご清覧いただきたい。

それでは、本対策会議を終わります。

第2回

日時

平成29年3月10日 午前11時から午前11時40分まで

場所

4-1会議室

出席者

23人

1.報告事項1 

(1) 平成27年度石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査報告について
医務監報告
(以下質疑等)

  • 環境省からの正式な結果がまとまるのに時間がかかるため、報告に時間がかかっているのは仕方ない。情報の共有は必要であると考える。
  • 基本はリスク調査と同様の検査内容になっているとのことであるが、調査内容の変更等で受診者数に動きがあるのかということも把握できればと思うことから、今後リスク調査以降の受診者等の推移を独自で作成できる分は作成できたらと考える。
  • 全体の取組にも関連するが、フィージビリィティ調査に移行したが、これはどこに引越ししたとしても全国で同様の検診体制が構築されるように展開していると認識しており、また、本市も国に対して要望しているところであるが、この目的に近づいていくために、環境省としてもメリットデメリット例えば、肺がん検診と一緒にすることによる費用負担の問題や都道府県レベルでとりまとめるのもよいのではないかという話もある中で、本市としては突出した被害が出ている中で、やはり県と温度差がある実態の中で、国に意見を伝えていくために、県下でも芦屋市、西宮市、加古川市など試行調査に参加する自治体が増えてきていることから、関係自治体との連携が大切である。

(2)アスベスト対策に関する取組について
幹事会座長報告
(以下意見交換)

  • 全体でどのような項目があるのかについて幹事会を中心にとりまとめを行った。進捗の共有ができるように今後はこれをベースにして、取組のバージョンアップを図っていきたい。
  • 項目1については、老朽化が進む公共施設でのアスベストへの対応のため、手引きを作成したところであり、この手引きを使いこなしてもらいたい。
  • 項目2については、今年度、石綿救済法の5年の見直し検討が行われたが、その時期に併せて緊急要望として本市単独で要望を行ったところである。
  • 結果的に充分な改正には至っていないものの、全く前進していないわけではなく、これからも粘り強く働きかける必要がある。
  • この部分については、項目5と関連するが、救済法の充実については他自治体と連携して取り組みたいところではあったが、自治体ごとの事情があり、現在は単独でもという感じになっている。本市として基本は広く多くの自治体で連携していきたいが、合意形成が難しい項目については単独でも訴えていく。
  • 項目5について、平成28年度から他自治体との連携を始めている。従来から局長名ではあるが実施している試行調査関係自治体での共同要望については今後もしっかり続けていきたい。
  • 同じレベルで考えている自治体とは、もう少し深く連携していきたいと考えているが、現状としては難しい部分もあることから、関係する自治体の考え方に併せて柔軟につながっていきたい。
  • 先ほどもあったように都道府県レベルでの動き等も注視する必要がある。
  • 項目3については、試行調査をしっかりと取り組むということ及び次の展開に向けて、本市としても現場の意見を訴えていく必要がある。1月には環境省石綿健康被害対策室長が本市を訪れて意見交換を行ったところでもある。
  • 医師会と連携を行っていく必要があり、協議をしていると聞いているがどうなっているのか。
  • 肺がん検診と石綿健診の読影部分について一緒にできないかという提案を行ったことがある。
  • 今後の課題であると認識している。
  • 市ベースでの医師会との連携と国ベースでの意見等と取り組む必要がある。
  • 項目4については、広く学び続ける必要があり、機会を捉えて工夫して行っていきたい。
  • 項目6については、フィージビリティ調査のほかに、本市独自で実施している死亡小票調査があり、これについても粘り強く行っていく。
  • この部分の上乗せではないが、大阪大学の疫学調査が行われている。この調査に関する現状を説明してもらいたい。
  • 当初平成14年から24年までで中皮腫で亡くなられた方とその方に性別が同じで年齢等が近い方を3人選んで、アンケート調査を実施し、調査することとしていたが、高齢の方も多く、集まらないという状況もあることから、平成25年から27年に亡くなった方も含めて調査を行うこととしている。聞き取り調査については来年度の9月で終了を目途とし、解析についてはそれ以降になる予定である。
  • 分析はインタビュー後だということであり、今後も進捗については共有していく。
  • 確認であるが、手引き作成後に、この内容に沿って対応を行っている例があるか。
  • 手引き作成後も、所管課からの依頼を受け、現場に行って、確認を行ったりしている。
  • 今後も内容をバージョンアップして、確認できるようにしていきたい。

(3) 市道長洲線アスベスト含有土壌入替え工事に係る石綿粉塵気中濃度測定結果について
都市整備局長報告

(4) その他
資料の確認と大気汚染防止法の改正について(再周知)
幹事会副座長報告

  • 注意喚起として情報提供
  • 他都市の職員で課長級以下4人書類送検という例が出た。
  • 煙突の解体時にアスベスト含有について調査をしておらず、調べると中にアスベストが含有されていたとのことで、無届で大気汚染防止法違反となった。平成26年から施行された改正内容では、発注者の責任が明確化されていることから、改めて今回改正の内容について報告する。
  • 今後も公共工事が続く中で、公共施設の工事でこのようなことは起こしてはいけないと考える。
  • 他都市での事例があるということで改めて注意喚起を行った。
  • 最後に、石綿救済法の充実は進んでいないが、今回介護等の実態調査を国がするという内容が一つある。
  • 要望の際も、全てというわけではなく、働き盛りの人など実態に応じた形で充実してもらいたいということを訴えたことから、実態を把握してもらうために自治体として取り組めることがあると考える。
  • また、今回で終わりというわけではなく、盛り込めた内容を広げていくための取り組みが重要である。
  •  今回から全体取り組みの一覧表を作成したが、今後はこの内容も踏まえた会議を開いていきたい。尼崎市が果たす役割と責任は大きいと考えている。

このページに関するお問い合わせ

保健局 保健部 疾病対策課(尼崎市保健所疾病対策課)
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