良好な教育環境の創出をめざして

はじめに

    本市では、人口の減少や少子化の進展を背景に、小・中学校の児童・生徒数がピーク時の半数以下まで減少し、学校の小規模化が進んでいます。このため教育委員会では、学校の適正規模化を図り、子どもたちにとって、より良い教育環境を創出するため、平成14年1月に「尼崎市立小・中学校適正規模・適正配置推進計画」を策定しました。これは、平成12年7月の「尼崎市立小・中学校適正規模等懇話会」の報告及び平成13年8月の「尼崎市立小学校及び中学校通学区域検討委員会」からの答申を受けて検討したものです。今後、この推進計画をもとに学校統合などについて、保護者等関係者の理解を求めてまいります。
    なお、平成14年11月、平成16年4月、平成17年8月及び平成19年8月に推進計画を改訂しております。

学校統合等によって、期待できる教育効果

1　心豊かな出会いで、子どもたちの成長を促します

　子どもどうし、子どもと大人の心豊かな出会いの場面が広がることによって、子どもたちの成長を促すとともに、楽しい学校生活が送れる機会が多くなります。

2　切磋琢磨できる機会が多くなります

　子どもどうしの関係がさまざまな面で固定化、マンネリ化することなく、切磋琢磨できる機会が多くなります。また、人間関係につまづいた場合は、クラス替えなどによる関係修復の対応策が広がることになります。

3　学校行事が活性化され、活動意欲の高まりが期待できます

　児童・生徒会活動や体育大会、作品展など、学校行事が広がることによって活性化され、子どもたちが刺激を受けることで、活動意欲の高まりがより多く期待できます。

4　学習に興味をもつ可能性が高まり子どもたちと教員の信頼関係を築く要素の一つとなります

「小学校」

• 学年で複数のクラスになると教員どうしで、学習指導面などの情報交換ができるなど、切磋琢磨できる環境が生まれ、子どもたちに とって、よりわかりやすい学習指導の工夫がなされることで、学習に興味をもつ可能性が高まります。
• 教員数の関係から、校務分掌の適正化が図られ、教員自身の教材研究・準備の時間が十分に確保できることで、子どもたちにとって、よりわかりやすい学習指導の工夫がなされ、学習に興味をもつ可能 性が高まります。
• 教員配置の関係から、音楽、図工の専門分野の教員の学習指導を受る機会が多くなり、子どもたち にとって、学習に興味をもつ可能性が高まります。
• 総合的な学習の時間など、多くの教員が関わることができることから、子どもたちが自ら課題をみつけ解決する、関心ある学習メニューを多く設けることができ、学習に興味をもつ可能性が高まります。

「中学校」

• 各教科ごとに複数の教員が配置されることが多くなるので、専門 外の教科を教えることや学年をまたがって教えることも少なくなり、教員自身が教材研究・準備により、深く専念でき、子どもたちにとって、よりわかりやすい学習指導の 工夫がなされ、学習に興味をもつ 可能性が高まります。
• 教員数の関係から、校務分掌の 適正化が図られ、教員自身の教材研究・準備の時間が十分に確保できることで、子どもたちにとって、よりわかりやすい学習指導の工夫がなされ、学習に興味をもつ可能 性が高まります。
• 選択教科や総合的な学習の時間などで、多くの教員が関わること ができることから、子どもたちが自ら課題をみつけ解決する、関心ある学習メニューを多く設けることができ、学習に興味をもつ可能 性が高まります。
• 子どもたちの集団が大きくなることや教員の数が多くなることで、多様なクラブ活動が活性化され、子どもたちにとって能力を発揮する選択肢が広がることになります。

5　新しい学校の歴史のはじまり

　統合後の学校名などは、関係校 の関係者で協議していただくことになります。　
新しい学校の歴史の 最初のページを自分たちで記していくなかで、教職員、保護者及び地域関係者が新たな気持ちで子どもたちの教育、健全育成などの取り組みをスタートすることが期待できます。

6　特色ある学校づくり

　新たな気持ちで、子どもたちに 基礎・基本の着実な定着を図ると ともに、教育研究実践、総合的な 学習の時間、クラブ活動などで特 色化を図る取り組みが行なわれ、また、その情報が発信されること により、子どもたちや保護者、教職員が誇りうる学校となることが期待できます。