4 日常の営みの中に「学び」がある

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印刷 ページ番号1013438 更新日 2018年8月29日

4人対談風景

船木:つぎは尼崎のことをお聞きします。尼崎のまちのこと、尼崎の学びについて感じることはありますか?

宏林:尼崎の特徴で、いろんな地縁団体があり整理されていないように思います。どの団体もパワーがあるにも関わらず、それが分散していると思うのです。(いろんな団体があることは)尼崎の良いところでもあり、阻害してしまっているようにも感じます。良い意味で競争を高めていければ良いですが、地域によりますがなかなか難しいですよね。

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江田:社会教育委員になり2年経ちますが、社会教育と生涯学習の違いを聞かれてもわからないのです。いろんな話を聞けば聞くほどわからなくなっていまして、社会教育と生涯学習って区別しないといけないの?というのが、そもそも論として僕の中にあります。

尼崎は、ハード面は整えられていて公民館や地域学習館や地区会館などが充実しているので、分け隔てなく社会教育、生涯学習に活用できたらと思います。移動が難しい年配の方にとっての学びの場がもっと身近にあれば良いのですが、あんまり「社会教育」の看板を掲げてしまうと、地域の人が気軽に学びに行こうかと思える場ではなくなってしまうように思います。

濱田:よく「社会教育ってどんなこと?」と聞かれることがあります。例えば公民館で何かに参加する、本を借りる、PTA活動をする、パトロールするなど皆が、普段、普通にしていることが社会教育だともっと伝わってほしいですね。普通にやっていることが社会の役に立っている。おはよう、という一言が社会教育の第一歩ということが伝わればいいのになぁと思います。

船木:学びとは生きることとほぼイコールで、こないだ痛い目にあったから今度はやめよう、というような日常の営みが「学び」なのですね。

尼崎はアスベストや脱線事故、いろんな事件の悲しみを乗り越えてきた歴史があり、時代を先取りして様々な経験をし、それを乗り越えてきた歴史があります。

たとえば、尼崎大気汚染公害訴訟の和解金の一部を基金にして、まちづくりをしようとしましたが(注)、それ以前に発生した公害訴訟のケースとは違います。以前のケースでは、和解金を金額分配したりお金を享受出来なかったり認定から外れたりしたら追加で訴訟を起こし、憎しみの洗い合いのようになることもありましたが、尼崎大気汚染公害訴訟は時代がちょっと後だったこともあり、先のケースから学んでいたんだと思います。そのような経験から学んできた市民の営みを、もっと皆さんのものにしていきたいのです。

(注)尼崎大気汚染公害訴訟の和解金の一部を基金にして、1999年には患者の健康回復や町の再生を図るための活動拠点「尼崎ひと・まち・赤とんぼセンター」、2001年には「尼崎南部再生研究室」を開設し、まちづくりを進めています。

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濱田:社会教育と言うと難しいけど、人のためについ何かお手伝いしちゃうっていう気質、いつも自然にしていることですよっていうことにもっと気付いてもらうことが大事なのだと思います。そうして人と人とがつながり、このまちを好きだという人がもっと増えてくるといいですよね。また「尼崎のまちのこと」と言えば文化財収蔵庫が土曜日、日曜日、祝日も開館するようになりなりました。一度足を運んでいただいて、まちの歴史を学んでもらえると一層、尼崎の魅力を知ってもらえるはずです。このまちに住んでいることに誇りをもってもらえるようにもっと上手く伝えていきたいものです。

船木:自分たちの日常のいろんなところに魅力がいっぱいあるのに、気がついていないこともありますね。

濱田:阪神南地域の中でも尼崎の活力はすごいですよ。子育てに関しても、市民と行政が協働で取り組んでいるものが多いです。市民の目線からニーズに沿った内容を、行政ならではの手法とうまくつなげながら活動していることを、他市にもどんどん宣伝しています。

宏林:委員長は最高のスポークスマンですね。この話を皆が聞いたらすごく盛り上がりますよね。

濱田:行政も私たち市民も、もっと尼崎のPRを上手にしていかなければいけませんね。いろいろなことが正しく伝わっていないこともあるし、勘違いされていることもあったりします。尼崎の良さをどんどんPRしていきたいって本当に思います。

船木:個々にしたい活動ができる尼崎にはまちの中に学び場がある、そういう気持ちを皆が持つことで社会教育につながると思います。それを伝えるきっかけの第1号が情報誌「あまナビ」なのですね。

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