「田能のかぜ」リターンズ
印刷 ページ番号1015997 更新日 2023年9月29日
田能資料館開館50周年!(2020年8月4日)
大変ご無沙汰しております。
田能資料館は今年2020年7月25日(土曜日)に開館50周年を迎えました!!
田能遺跡の発掘は昭和40年(1965)、尼崎・伊丹・西宮の3市共同で計画された工業用水の配水場建設の工事現場から弥生土器が見つかったことにはじまります。そして、「田能遺跡を守りたい!」という市民のみなさんの保存運動が実を結び、5年後の昭和45年(1970)7月25日に田能資料館は開館しました。
当時をご存じの方はいらっしゃいますか?これを書いている私は生まれておりませんでした…。開館の頃ってどんな様子だったのだろう。50年前のことなどを詳しくお知りになりたい方は、下のリンクから田能資料館公式X(旧Twitter)をご覧ください。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在古代のくらし体験学習会は中止、特別展は秋に延期となっております。
7月25日(土曜日)の50周年記念日にめでたく、X(旧Twitter)を開設いたしました!!
このような状況ですので、ネット上でお祝いいただけたらと思います。
田能資料館の現在の様子や、イベントのお知らせ、田能遺跡サポーター倶楽部(ボランティア)の活動など、いろいろご紹介してまいりますので、よろしければフォロー、リポストをお願いいたします。
フォロワーもネット上での田能遺跡の応援団です!フォロワーの皆さんを「田能遺跡サポーター倶楽部のサポーター」とさせていただきます。(詳しくは下記のリンク先をご覧ください。)SNSを使ってぜひ田能遺跡を応援してください!
さらに冊子もできあがりました!その名も
「田能資料館のトリセツ-田能遺跡サポーター倶楽部がみた資料館の一年-」
尼崎市教育委員会・田能遺跡サポーター倶楽部編集・発行
令和2年(2020)3月
A4判36ページ
昨年度の後期企画展の展示がカラー刷りの冊子になりました。資料館で販売中です。
今回はこれまでです。「田能のかぜ」の更新はのんびりですので、田能資料館の最新情報はX(旧Twitter)をチェックしてみてください!
特別展後半戦!と紅葉の田能遺跡(2019年12月3日)
もう12月となってしまいました。特別展も15日(日曜日)までの開催です。気になっている方はぜひお越しください!
さて、今年も田能遺跡では紅葉が大変きれいに色づきました。
前回ご紹介した図書室からの眺めも大変見事なパノラマビューです。
さて、今回はずっと引き延ばしてきました特別展の奮闘記です。
特別展の奮闘記は7月5日更新分の
「依頼文は送れたのか。次回をお楽しみに。」の一文を最後に途絶えました。
安心してください、送れましたよ。
また依頼文の送付と並行して資料調査にも行っていました。
資料調査とは、お借りする資料が運搬に耐えうるものであるか、資料を運搬する際にどこに気をつけるかや、お借りしたものを無傷で返却できるように行う事前の調査です。今回は11カ所の博物館・資料館などへお伺いし、約100点の資料の調査をさせていただきました。
その際に撮影した写真をご覧ください。
これはとある博物館へ資料調査にお伺いしたときの写真です。この博物館は山の上にあり、降りるときは前につんのめりそうになるような急な坂でしたが、ビル群が見渡せる絶景でした。あちこち行ったなあ…。
図書館開館と秋の田能遺跡(2019年11月12日)
大変ご無沙汰しております。なぜこれほど更新ができなかったのか…それは、もう
特別展の準備で忙しくしていたからです!!!
職員総出で10月8日からの開催に向けて奮闘しておりました。
そして無事開催にこぎつけました。近畿のどぐうちゃんが勢ぞろいしておりますので、ぜひ会いに来てくださいね。特別展の奮闘記は別の機会に。
その一方で、あるプロジェクトが着々と進められていました。それが…
図書室のリニューアル!!です。
田能資料館内の図書館が新しく生まれ変わりました!
今回は図書館開館に向けての職員の奮闘記をごらんください。
ご覧ください、本棚にぎっしり詰まった本。あふれ出した本が本棚の上にも山のようにうず高く積まれています。
窓側にも本がぎっしり、換気のために窓を開けることもできず、重苦しい部屋となっていました。
そこで「匠」の登場です!元小学校長で学校司書の資格を持つ職員が、次々と匠の技で快適な図書室を作り上げていきました。
まず取り掛かったのは、本棚の移動と本の整理です。
大変重苦しかった窓際の本棚を取り除きました。これによって明るい陽射しが差し込み、換気もできるようになりました。
そして、置く本を検討し、子どもさん向けの本や、弥生・縄文時代の関係の本、近隣の市町村の報告書を本棚にならべました。
次に、どこにどのような本が置かれているかがわかるように、木材で見出しをつくりました。
カットした木材は角でケガをしないようサンドペーパーで滑らかに削るなど、細やかな「匠」のこだわりが見えます。
そして入り口に掲示する図書館の看板を作りました。すべて職員の手作りです。穴をあけて入口に吊り下げれば完成です!
さらに、本ばかりでは重苦しいため、ミニ展示ゾーンを設けました。アクリル板を本棚のサイズにカットし、ドリルで穴を開け、本棚に取り付けます。
展示物を入れて、完成!
時期に合わせて展示物を変えています。現在は特別展に関連しての展示です。どんな展示なのか?それは実際に見にきてくださいね。
さまざまな問題をクリアし、ついに7月20日にオープンしました!さて、本に押しつぶされそうだったあの図書室がどう生まれ変わったのでしょうか。
カラフルな看板に誘われ、中に足を踏み入れてみると、あのぎっしりと詰め込まれた本たちは姿を消し、明るい空間が広がっています。
広報課の協力で、「まるっとアマガサキ」の表紙を飾ったかわいらしい絵が壁に飾られています。
小学校や中学校の教科書も取り揃えていますので、現在の子どもたちがどのように歴史を学んでいるかを知ることもできます。
そして、本棚に光を遮られ、その機能を失っていた窓はというと…
なんということでしょう。
緑の奥に茅葺の住居が見えるパノラマビューへと変身しました。
幾たびも田能資料館を訪れているボランティアも、生まれ変わった図書館に「こんなにいい景色が見えるのか」と写真を撮っていました。
下の写真は現在の図書室から見える風景です。
紅葉が少し色づいてきました。来週、再来週が見ごろだと思いますので、ぜひ秋の田能を楽しみにお越しください。
田能文庫での読み聞かせ(2019年7月5日)
資料館の職員はずっと館内で作業をしている、というわけではないんです。
外に出て尼崎の方々に田能遺跡を知ってもらう活動もしています。
田能地域にある子どもたちのための私設図書館「田能文庫」では、絵本の「おはなし会」を行っています。田能資料館も、地元の子どもたちに遺跡のことを伝えて下さい、と声をかけていただきました。
6月の「おはなし会」では、弥生時代の服である貫頭衣を着る体験をしました。貫頭衣を見せると「それ、もう3回くらい着たで!でも着る!」と言って嬉しそうに着てくれる子や、「え、興味ないし」と言いながらも貫頭衣姿の写真を撮ると「見せて!」と近寄ってくる子。小さな絵本のまわりに、身を乗り出してきいてくれる子どもたち。かわいすぎます。
こんなかわいい子どもたちのために、次も頑張ろうと思えるのです。そして、この地域の子どもたちが田能遺跡に愛着をもってくれることを信じて、館の職員は日々仕事に励んでいます。
後輩学芸員のつぶやき
今日は特別展担当学芸員の隣でお手伝いをしている後輩学芸員のつぶやきを投稿いたします。
現在、特別展の準備は資料借用先への依頼文をもりもり制作中です。
しかし、依頼文は色々な資料を確認しながら作るため、エクセル、ワード、ウェブなど、いろんなウィンドウがノートパソコンの小さなディスプレイにひしめき合っています。モニターが5個ほどほしいと毎日感じております。そんなことを感じながら作った依頼文には、思いがけない試練が待ち受けています。
文字化けという、おばけです。
パソコンが「中国語が記入されています」「互換性が失われます」と文句を言ってきます。
日本語を入力しているはずなんですけどね…。
無視をすると、嫌がらせなのか文字化けさせてきます。よりによって、借用先の名前と遺跡名を狙い撃ち。一番間違えたらあかんとこやん。
担当学芸員と私の間に書類の壁が築かれつつありますが、私のミスに心の壁も築かれているのでは、と不安に思う日々です。
依頼文は送れたのか。次回をお楽しみに。
田能の米作り(2019年6月28日)
田能遺跡は、コメ作りが本格的に始まった弥生時代の遺跡です。
田能資料館では、毎年「古代のくらし体験学習会」で参加者のみなさんと古代米づくりをしていました。今は、古代米の体験学習会は、お休みしていますが、毎年種もみを取って再開の日のために準備しています。
3×3mの小さな水田ですが、毎年オタマジャクシやホウネンエビなど小さな「いきもの」がくらしています。
特別展の準備が進んでいます
特別展の準備が進んでいます。パソコンをみながら、「どちらがいいかな。」「へへへっ。」と担当学芸員のひとりごとも多くなってきました。
借用資料は、報告書や論文に掲載された資料の写真や図面から選んで借用をお願いするのですが、中には、実際の資料をみながら、借用資料を選ばせてくれることもあります。
今回は「土偶」をテーマにしています。図面や写真でしか見たことのない「どぐうちゃん」が、実際に目の前に現れると、あこがれのスターに出会えたような感激があります。
借用先の方々は、自分たちの地域以外で資料を見てもらえるならと貴重な資料を貸してくださいます。その時に、担当の方の資料への熱い思いを伺うと、感動で胸が熱くなることがあります。
いつもは出土した地域の資料館や博物館のメンバーとして頑張っている「どぐうちゃん」ですが、今回は主役ですから、いつも以上に注目してもらえることうけあいです。
各地の小さなスター「どぐうちゃん」の魅力を多くの方に見ていただけるよう、今日も担当学芸員はがんばっています。
田能資料館は尼崎市立のため、展示をはじめすべての事業は予算でまかなっています。
予算枠内で、少しでもいい展示を見ていただきたいとがんばりますが、「どうしたらいいの?」と途方にくれたり、がっくり肩を落とすような問題に直面することもしばしばです。
担当学芸員は、いつも必死でがんばっている姿しか見ませんが、きっと、人知れず涙を流しているのでは。
そんな時には、来館してくださる方々を思い浮かべ、借用先の市町の担当者のみなさんの熱い思いを思い出して丸くなった背中をシャキッと伸ばしてがんばりましょう。天井を仰ぐ担当学芸員の瞳の奥にはファイトの炎がメラメラと燃えています。
次回はどんな姿をお届けできるか。お楽しみに。
田能資料館のちょっとしたご紹介(2019年6月11日)
ご無沙汰しております。平成から令和になりはじめての「田能のかぜ」でございます。
今回は田能資料館館内をちょっと紹介します。
田能資料館では、学習会の開催時を除いて来館者への解説を行っています。
解説を希望されない人や時間のない人へ学芸員が解説してしまい、ご迷惑になってしまうことがあります。
そのため、解説を希望する人には、窓口で券を渡してもらうようにしています。
「解説します」の看板にぶら下がっているのが解説券です。なぜ犬なのですか?と時折尋ねられます。
あるいは、この種類の犬が借りられるのかとも聞かれます。
いいえ、犬(けん)の券(けん)です。単なるダジャレです。
当館では3種類の体験も受け付けています。
その中でも貫頭衣を着て、勾玉などのアクセサリーをつけ、復元住居の前で写真を撮影する体験は人気があります。
ご家族での記念写真の一枚を田能遺跡で残してみませんか。
もちろん弥生人カップルもおすすめです。
特別展の準備を紹介します
さて、田能資料館では、秋の特別展にむけて、担当学芸員が必死に準備を進めています。特別展は、田能資料館にとって、一大イベントです。なぜなら、普段は田能遺跡出土遺物か市内の資料しか展示できないのですが、特別展は、近隣の市町から、貴重な資料をお借りして、来館する方々に見ていただける、まさに「特別な」展覧会なのです。
資料館で企画したテーマに沿って、資料をお借りするので、中には普段借用先でも公開していない資料が展示できたりします。秋には、各資料館、博物館とも特別展が集中して開催されるので、テーマが重なるとお借りできない資料もあります。
担当学芸員は、展示のテーマに沿った資料を選び、所有先である近隣市町に電話し、資料借用のお願いをします。初めてお願いする時や資料が借用できないときには、心が折れそうになります。でも、市民の皆さんをはじめ、来館してくださる方々が喜んでくれることを想像しながら、折れそうな心を奮い立たせ、借用のお願いをしています。
今年は、担当学芸員の苦悩と喜びの日々を、特別展のオープンする日まで紹介します。
次回の更新をお楽しみに。
田能に春がやってきました(2019年3月21日)
久しぶりに田能のかぜが吹き戻ってきました。アナログからインターネットの風になり、少し進化しました。
もう春ですね。遺跡公園内のモクレンの花が咲き始めました。
尼崎もだんだんと暖かくなり、公園を散策する人が増えてきました。
公園の中央に大きなモクレンが立っており、昨年の台風で倒木の被害が多数あった中、今年も大きな花を咲かせました。それでは、カメラ撮影に全く自信のない職員が撮影した公園内の写真をごらんください。
「下手やなーもっと上手に撮れへんの?」という方はぜひ撮影に田能資料館にお越しください。
それ以外の方も、今週末が見ごろだと思いますので、お越しください。
連日、かもの夫婦がお越しです。デートスポットにも最適だそうです。
ちなみにきれいにペンキで塗りなおしたベンチもありますよ。
このページに関するお問い合わせ
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