表紙 みんながいっしょに学ぶ・働く・暮らす尼崎をつくろう! 障害の理解と障害のあるひとへの配慮について イラストあり  赤ちゃんからお年寄りまで様々な年齢や性別の人が一緒にいる中に、盲導犬を連れた視覚障害のある人、車いすに乗った肢体不自由のある人、白杖を持ってガイドヘルパーと一緒に歩いている視覚障害のある人がいます。障害の有無にかかわらず、様々な人が一緒にいる様子を、イラストで表示しています。 尼崎市 1ページ はじめに わたしたちの街には、さまざまな人が暮らしています。誰もが学び、働き、暮らす権利を持っています。皆さんの周囲にも障害のある人が暮らしていて、決して特別な存在ではありません。一方で、障害のある人には、日常生活や社会参加をさまたげる壁や差別があります。 このパンフレットでは、障害のある人が困っていることや配慮の例を紹介しています。 誰もがお互いの人格と個性を尊重して支え合う「共生社会」を実現するためには、障害を理由とした差別をなくすことが必要です。市民一人ひとりが障害の理解を深め、誰もが暮らしやすい豊かな社会をつくっていきましょう! もくじ はじめに 1ページ 「障害」って何だろう? 2ページ もしも尼崎市が100人の村だったら 2ページ 視覚障害 3ページ 聴覚障害 4ページ 肢体不自由 5ページ 内部障害 6ページ 難病 7ページ 知的障害 8ページ 発達障害 9ページ 重症心身障害 10ページ 精神障害 11ページ 障害に関連するマークの一例 12ページ 「障害者差別解消法」とは? 13ページ 各種相談窓口 裏表紙 ※尼崎市ホームページでは、本冊子のPDFデータに加えて、読み上げソフト対応のテキストデータを掲載しています。 2ページ 「障害」って何だろう? 障害は、何らかの原因で体や心のどこかがうまく働かず、日常生活や社会生活にさまざまな壁があることから、周りの人々の理解や協力が必要な状態をいいます。障害の原因となっているさまざまな壁(社会的障壁)を取り除くことが、障害のある人のよりよい生活と相互理解につながっていきます。 障害のある人は、日常生活や社会生活でさまざまな壁があります!! (例)建物や駅などにある段差、研修会などでの手話通訳者の未配置、障害を理由とした資格制限、障害のある人への偏見 など イラストあり  車いすの人のイラストと、別の車いすの人が段差の前で困っているイラストあり。歩行が困難なこと自体は、必ずしも障害ではないが、段差(社会的障壁)があることが、障害であることを説明しています。 もしも尼崎市が100人の村だったら 村には、どんな障害のある人がいるのでしょうか? 1 身体に障害のある人 5人 2 精神に障害のある人 1人 3 知的に障害のある人 1人 4 難病患者 1人(0.8人) 5 発達に障害のある人 1人(0.4人) 村の100人のうち、8人の障害のある人が暮らしています(12人に1人の割合)。 出典について 身体、精神、知的に障害のある人は、手帳所持者数より 難病患者は、特定疾患医療受給者証所持者数より 発達に障害のある人は、厚生労働省推計からの試算値より 次のページからは、主な障害ごとに、配慮すべき例の紹介をしていきます。 3ページ 視覚障害 イラストあり  盲導犬を連れた男性のイラスト、白杖を持ってガイドヘルパーと歩く女性のイラスト、ノートパソコンとイヤホンを使って読み上げ音声を聞いている女性のイラストを、それぞれ表示しています。 視覚障害には、視力や視野、色覚などの障害があります。まったく見えない人から、文字の拡大や視覚補助具などを使用して保有する視力を活用できる人まで、個人差があります。 文字の読み取りには点字に加え、最近ではパソコンやスマホなどの読み上げソフトを使う人が増えています。 視覚障害者が困っていること。 慣れない場所では、位置がわからず一人で移動することが難しいです。 黙ってそばを離れたり、つかまるものがない空間に置き去りにされると、不安になります。 外出先のトイレでは、中の様子(洋式か和式かなど)がわかりません。 あいさつや会議などでは、名前を言ってもらわないと、誰が発言者かわからないことがあります。 中途障害の多くの人には、白杖を使った歩行や点字の読み取りなどの、技術の習得に困難があります。 イラストあり。手すりのある、身体障害者用のトイレのイラスト。 配慮の例 ふだんから通路(点字ブロックの上)などに通行の妨げになるものを置かない、また、日頃視覚障害者が使用しているものの位置を変えないようにしましょう。 説明するときは、身振り手振りや「それ」、「あれ」、「こっち」などではなく、「あなたの正面」、「○○くらいの大きさ」などと具体的に説明しましょう。 イラストあり  点字ブロックの上に自転車を置かないよう説明しています。 コラム 「声かけ」のお願い 視覚障害のある人は、「声かけ」を望んでいます。出会ったとき、まず声かけがあると安心します。いろんな場面でのあなたの「声かけ」が私たちの大きな支えになります。駅のホームから転落しそうなときや、車や自転車とぶつかりそうなときなど、事故につながりかねない危険を感じたら、迷わず呼びかけてください。「止まって!あぶない!」 イラストあり  白杖を持って歩いている男性に、スマートフォンを見ながら片手運転する自転車が近づいてくる様子を示しています。 4ページ 聴覚障害 イラストあり  手話であいさつをする男性と女性のイラスト、筆談している女性と男性のイラスト、補聴器で音を聞いている少年のイラストを、それぞれ表示しています。 聴覚障害には、まったく聞こえない(ろう)、聞こえにくい(難聴)などの障害があり、聞こえの程度には個人差があります。 障害の程度や生活の環境などによって、手話や筆談で会話する、補聴器を使用しながら相手の口元を見て言葉を理解するなど、いろいろなコミュニケーション方法を用います。 聴覚障害者が困っていること 外見からは、障害があることがわかりにくいため、声をかけられても気付かず、「無視された」と誤解されることがあります。 補聴器をしていても、雑音の中での聞き分けや、言葉の聞き取りが難しい(人によっては音の有無しかわからない)場合があります。 イラストあり  歩いている女性の後ろから、車がクラクションを鳴らしながら近づいている様子を示しています。 配慮の例 口の動きをはっきりさせて、ゆっくり話したり、手話や筆談、簡単な身振り、手振りで意思を伝えるなど、その人にあった伝達方法を見つけましょう。 複数の人がいる場所で話すときは、話す前に手を挙げて、一人ずつ発言しましょう。 マスクは口形が見えないため、外すようにしましょう。 避難所などでは、放送の内容や情報を紙やボードに書くなど、見てわかる情報提供を工夫しましょう。 イベントなどでの連絡先には、電話番号だけでなく、FAX番号やメールアドレスを記載しましょう。 イラストあり  若い男性が、口の形を「あ」と「う」の形にした、それぞれのイラストを示しています。 コラム 「筆談」が苦手な人も 過去には学校で手話が禁止されていたこともあり、聴覚障害のある人の国語力には個人差があり、文章が苦手な人もいます。最近ではスマホなどSNSを使い、やり取りには文章だけでなく、ビデオ通話機能を使って手話でコミュニケーションを取る人もいます。 イラストあり  いすに座った女性が、パソコンの画面に映った男性と、手話で会話をしている様子を示しています。 5ページ 肢体不自由 イラストあり  右手に杖を持った男性のイラスト、車いすに乗って片手を上げている女の子、左足に義足を装着した女性のイラストを、それぞれ表示しています。 肢体不自由には、四肢(手足・関節)の障害、体幹障害(立ったり、座ったりといった姿勢の保持が難しいこと)、運動機能障害(脳性まひ)などがあります。障害の部位や程度により、杖や装具を使って日常生活が自立している人から、着替えや入浴など、日常のさまざまな場面で援助が必要な人まで、個人差があります。 肢体不自由者が困っていること 車いすの利用者など、階段や段差がある場所で、移動が困難になる人がいます。 杖を使って歩行が可能な人も、長距離歩行や人ごみでの移動に困難があったり、床が滑りやすく転倒しやすいことがあります。 頸椎を損傷している人は、体温調節機能が損なわれていることがあります。 体の一部がまひしている人は、痛みを感じないので、じょくそう(床ずれ)ができることがあります。 配慮の例 段差をなくす、車いす移動時の幅・走行面の斜度に気をつける、車いす用のトイレを設置する、ドアを引き戸や自動ドアにするなどの配慮をしましょう。 車いすなどを使う肢体不自由者と話すときには、立ったままだと見下すかたちになるため、座るなど目線を合わせて話しましょう。 満員電車の時間帯を避けた勤務時間の設定を行う、障害者用の駐車場を用意してマイカー通勤を認めるなどの通勤時の工夫をしましょう。 イラストあり  電動車いすに乗った年配の男性が手を挙げて、近くのイスに座った若い男性と話をしている様子を表示しています。 コラム 障害は人それぞれ 脳性まひなどの重度の肢体不自由者は、知的レベルについても低く思われがちです。初めて接する人が、本人が理解できていないことを前提に話を進めて、本人がつらい思いをすることが少なくありません。障害は、人それぞれなので、先入観を持たずに話をしてみましょう。 イラストあり  車いすに乗った男性が、車いすに取り付けたモニター画面を眺めている様子を示しています。 6ページ 内部障害 イラストあり  携帯型の酸素吸入器をつけた男性のイラスト、人工ぼうこうをつけた男性のイラスト、心臓にペースメーカーをつけた様子を示したイラストを、それぞれ表示しています。 内部障害には、心臓、呼吸器、じん臓、ぼうこう・直腸、小腸、肝臓、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能の障害などがあります。 いろいろな病気などによる障害であるため、日常生活で自立している人から、外見からわかりづらく周りの人に理解を得られない人まで、個人差があります。 内部障害者が困っていること 体力がなく、疲れやすい状態になる人がいます。 呼吸器の機能が弱っている人は、慢性的な呼吸困難、息切れ、せきなどの症状があります。 人工肛門・人工ぼうこうを使用している人は、外出先で排せつ物の処理やパウチ(尿や便をためておく袋)の洗浄ができる場所が少なく、見つけるのに時間を要することがあります。 身体内部の障害のために、周りから理解されにくく、電車やバスの優先座席などで誤解されることがあります。 イラストあり  心臓が苦しく、汗をかいて息切れしている女性のイラストを示しています。 配慮の例 呼吸器機能が弱っている人は、ゆっくり話をすることや、楽な姿勢をとれるような環境に配慮しましょう。 多くの人が集まる場所では、人工肛門・人工ぼうこうを使用している人が利用できる多目的トイレとその案内をより多く設置しましょう。 外見からはわかりにくい症状(痛みやしびれ、食事の制限、疲れやすさ)などがあることを理解し、その人にあわせた配慮をしましょう。 イラストあり  椅子に座った若い女性のイラストを示しています。 コラム オストメイトとは? 病気や事故などで、人工肛門・人工ぼうこうを造設した人のことを「オストメイト」といいます。オストメイトは、外出先で多目的トイレを利用しますが、時間が長くなりがちで、外から「どうなっているんだ。」と注意されることもあります。皆さんのご理解をよろしくお願いします。 イラストあり。洗面台のイラスト。 7ページ 難病 イラストあり  両手が震えている女性のイラスト、お腹が痛くてうずくまっている男性のイラスト、飲み薬と塗り薬のイラストを、それぞれ表示しています。 難病には、原因不明で治療方法が未確立な上、後遺症を残す恐れがある病気で、常に医療面の対応を必要とする場合や、病態が進行する場合など、個人差があります。 希少な病気で長期療養のため、身体的・精神的負担を抱えています。 難病患者が困っていること 定期的な通院が必要であることから、仕事を欠勤したり、学校で授業・試験を欠席したりすることが多くなってしまいます。 日によって体調が変動するため、一律に定めたれている就業時間では、業務を行うことが難しいことがあります。 外見からはわからない症状(痛みやしびれ、食事の制限、疲れやすさ)などがある人もいますが、周囲の目が気になってしまい、休めないことがあります。 イラストあり。病院のイラスト。 配慮の例 勤務先において、通勤時間や休憩時間、時間外労働について、本人と相談の上、体調に配慮した勤務シフトを構築していきましょう。 病気によって特徴や注意することが違うため、本人の状態を理解し、その人にあわせた配慮をしましょう。 イラストあり。会社でノートパソコンを操作している、女性のイラスト。 コラム パーキンソン病患者の日常 毎日、朝昼晩と欠かさず服薬することで、何とか体を動かしています。 薬がよく効かないときや、薬が切れてくると、体が動かなくなります。 病気は毎年進行していき、手先が不器用になり、転びやすくなります。 乗り物では立っていられません。 見た目は健常者のように見える人もいますが、ヘルプマークをつけている人には、席を譲りましょう。 イラストあり  電車の座席に3人が座っていて、一番右の男性は、かばんの帯にヘルプマークを付けている様子を表示しています。 8ページ 知的障害 イラストあり  学校で教科書の内容がわからず困っている女の子のイラスト、2人の友だちから何かを教えてもらっている男の子のイラスト、着替えやトイレなどの絵カードのイラストを、それぞれ表示しています。 知的障害は、学習面や適応能力の発達が遅れたり、脳に入った情報を分析したり、統合したりする活動全般において制限を受ける状態といわれています。 金銭管理、会話、買い物、家事など社会生活への適応に、援助が必要な人もいます。 知的障害者が困っていること。 言葉による説明を聞くのは苦手で、漢字が多く複雑な文章は、理解しにくいです。 人にたずねたり、自分の意見を言うことが苦手だったり、伝えても明確に相手に伝わらないことがあります。 会社で他の社員となかなかなじむことができないなど、他人とのコミュニケーションがうまくいかないことがあります。 急なスケジュール変更に対応できずに、パニック行動が起こることがあります。 イラストあり。スケジュール帳とペンのイラスト。 配慮の例 説明するときは、ゆっくり、ていねいに、写真や絵、ピクトグラムなどでわかりやすく伝えましょう。 スケジュールの変更があるときは、前もって本人に伝えましょう。 作業では、プロセスを分割・整理し、できるだけ具体的かつ簡潔に伝えましょう。 パニックを起こした場合は、落ち着ける静かな場所に案内しましょう。 イラストあり  少年が、白衣を着た女性が持ったリンゴの絵を指さして、話をしています。 コラム 周囲の人の助言が大切 知的障害のある人は、「自分で情報を整理し、判断する力」や「ルールに合わせて行動する力」、すなわち「適応能力の弱さ」を持っています。 たとえば、「今日は暑い。だから半袖を着て行こう。」、「雨が降りそうだな、傘を持っていこう。」と筋道を考えて、それを実行するのが難しかったりします。 このため、家族や周囲の人の助言が大切です。 イラストあり  若い男性二人が会話しており、右側の男性の説明に、左側の男性は手を叩いて同意している様子を示しています。 9ページ 発達障害 イラストあり  会社で周囲の会話についていけず、焦っている若い男性のイラスト、母親から怒られているが、何に怒られているかわからずに困惑している様子の男の子のイラスト、気分が落ち込みふさぎ込んだ様子の女の子のイラストを、それぞれ表示しています。 発達障害には、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害などがあります。同じ障害がある人でも、症状はさまざまであり、個人差があります。親の育て方は障害の原因ではなく、生まれつきの脳の機能障害によると考えられています。 発達障害者が困っていること・配慮の例 自閉症、アスペルガー症候群など(自閉症スペクトラム障害) 人の表情や感情を理解することが苦手で、他人とのコミュニケーションが難しいです。自分の興味のあることには、集中力を発揮します。 わかりやすく具体的に話すようにしたり(例 もう少し ではなく あと○分)、絵や写真など実物のイメージがわかるものを見せて伝えましょう。 イラストあり  ジグソーパズルのピースを持った女性と男性のイラストで、パズルのピースが合わず、コミュニケーションがうまくいかない様子を示しています。 注意欠陥・多動性障害(ADHD) 忘れ物が多い、時間や物の管理ができない、集中力が続かないなどの傾向があります。 待合室などにおいて、気の散りにくい座席の位置を工夫したり、あらかじめわかりやすいルールを提示してみましょう。 イラストあり。時間を間違えて焦っている様子の女性のイラスト。 学習障害(LD) 読む、書く、計算するなど特定のできないことを除けば発達の遅れは見られないため、見過ごされることが多く、成長過程で自信をなくしてしまうことがあります。 タブレットで文字を大きくしたり行間を空けるなど、読みやすく工夫しましょう。 イラストあり。女の子が、タブレットを使っている様子のイラスト。 コラム 温かい配慮を 発達障害のある人には得意、不得意の差が大きく、総じて他人に理解されにくい傾向があります。 幼児期には、ちょっと違う「気になる子たち」と言われることもありますが、小学校に入学してからは、学校の授業や、友人関係の悩みなどが増え、うまく対応できないことで、問題が大きくなることがあります。 ちょっとした配慮や工夫でうまくいくことがあることを知ってほしいです。 イラストあり。男の子が、学校の先生から褒められている様子のイラスト。 10ページ 重症心身障害 イラストあり  酸素吸入器をつけた赤ちゃんのイラスト、女の子が乗った車いすを付き添いの女性が押しているイラスト、ストレッチャーの上で、毛布に包まれて寝ている男の子のイラストを、それぞれ表示しています。 重症心身障害は、重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態をいいます。 日常生活や社会生活のさまざまな場面で、援助が求められます。 重症心身障害者が困っていること 自分の考えを上手に伝えることができなかったり、伝えても明確に伝わらないことがあります。 食べ物を鼻から胃へ注入する管をつけたり、呼吸が難しく、人工呼吸器をつけるなど、医療的ケアの必要な人がいます。 専用の大きな車いすで移動するため、外出時には利用可能なエレベーターやスロープなど、バリアフリーの経路を確保するのが難しいことがあります。 トイレを利用する際、多目的トイレにベビー用のおむつ交換台があっても成人用のおむつ交換用ベッドがなく、介助者が交換に時間を要することがあります。 イラストあり。大きなエレベーターのイラスト。 配慮の例 電車やバスの乗降時などで困っているときは、周囲の人が手伝って車いすを持ち上げるなどの配慮をしましょう。 体温調整がうまくできなことも多いので、空調の調節などで、急な温度変化を避けるようにしましょう。 イラストあり。クーラーのリモコンのスイッチを押す女性のイラスト。 コラム 車いす利用者の声 一部の重症心身障害児は、体が小さいため、ベビーカーなどを使用している場合があります。電車で移動しているときなど、ベビーカーを畳んで膝の上に座らせることが困難なため、「バギー(子ども用車いす)マーク」をつけるなどの工夫もしています。車いすでの移動と同様であることを理解してください。 イラストあり。ベビーカーの中で眠る赤ちゃんとバギー(子ども用車いす)マークのイラスト 11ページ 精神障害 イラストあり  膝を抱えてうつむいた男性のイラスト、布団に入っても目が覚めて寝られない様子の女性のイラスト、年配の女性が座ってため息をついているイラストを、それぞれ表示しています。 精神障害の原因となる代表的な精神疾患には、統合失調症、うつ病などの気分障害、双極性障害、薬物をはじめとした依存症、不安障害などがあります。病状によっては、長期にわたり、日常生活や社会生活に相当な制限を受ける人がいます。 精神障害者が困っていること 外見からは、周りの人に障害を理解されにくいことがあり、孤立したり、病気を隠したりすることがあります。 障害の状況によっては、授業など大勢の人が集まる際に、情緒不安定になってしまうことがあります。 ストレスに弱く、心身が疲れやすい傾向があります。 イラストあり  部屋の隅で、さみしそうに膝を抱えて座っている女の子のイラスト。 配慮の例 無理な励ましは本人のストレスになることがあるので注意しましょう。 本人の気持ちとペースを大切にしましょう。 勤務の際には、短時間勤務から始め、徐々に勤務時間を延長したり、通勤ラッシュを避けられるように出退勤時間を工夫しましょう。 異性とのコミュニケーションに負担を感じてしまう場合には、同性の店員や職員が対応するなどの配慮をしましょう。 イラストあり。 右手を挙げて頑張ろうと呼びかける女性のイラストに×印をつけて、無理な励ましは良くないと説明しています。   コラム まずは否定せずに 精神障害のある人に多い統合失調症では、幻聴・幻覚が起きますが、これは本人にとっては「現実」であり、常に不安や緊張の中に置かれます。 こうした精神障害のある人と接する際は、まずは頭ごなしに否定するのではなく、その人の思いを受け止めてほしいです。その上で、その人と同じ目線で、やさしく寄り添って説明してほしいと思います。 イラストあり 椅子に座った女性が、机の向こうにいる別の女性に相談している様子のイラストを表示しています。 12ページ 障害に関連するマークの一例 当事者が着用・表示するマーク(写真あり) これらのマークをつけた人が困っている場合は、声をかけましょう。 1 ヘルプマーク 義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病患者、妊娠初期の人などが対象 2 ハート・プラスマーク 内部障害のある人が対象 3 耳マーク 聴覚障害のある人が対象 使用例 窓口で相談前に表示 車に表示するマーク(図あり) 4 身体障害者標識 5 聴覚障害者標識 4は肢体不自由であることを理由に、5は聴覚障害であることを理由に、免許に条件を付されている人が運転する車に表示するマーク いずれも表示は努力義務 建物に表示するマーク(図あり) 6 障害者のための国際シンボルマーク 7 盲人のための国際シンボルマーク 8 オストメイトマーク 障害のある人(7は視覚障害のある人、8は人工肛門・人工ぼうこうのある人)に配慮した建物、施設であることを表示するマーク 普及・啓発のためのマーク(図あり) 9 「白杖SOSシグナル」シンボルマーク 10 ほじょ犬マーク 11 手話マーク 12 筆談マーク 使用例。窓口で対応可能な旨を表示。 13ページ  障害者差別解消法とは? 障害を理由とした差別をなくすために 障害者差別解消法は、平成28年4月からスタートした法律で、国や市町村といった行政機関や、会社やお店などの民間事業者の、障害のある人に対する「障害を理由とした差別」をなくすための決まりごとを定めています。障害のあるなしにかかわらず、すべての人がお互いの人格と個性を尊重し合いながら、共生できる社会をつくることを目的としています。 対象となる「障害のある人」とは? 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、そのほか心身の機能の障害があり、障害や社会的障壁によってい日常生活や社会生活が困難になっている人です。障害者手帳をもっていない人も含まれます。 障害を理由とする差別とはどんなこと? たとえば 車いすを利用していること理由に、レストランなどへの入店を断った。(イラストあり) たとえば 障害があることを伝えると、それを理由にスポーツクラブなどへの入会を断った。(イラストあり) たとえば 障害があることを伝えると、それを理由にアパートなどの部屋を貸さなかった。(イラストあり) たとえば 交通機関で視覚障害のある人から質問されたが、わかるように説明しなかった。(イラストあり) たとえば 災害避難所で聴覚障害があることを伝えられたが、必要な情報を音声のみで提供した。(イラストあり) たとえば 役所の会議に招かれた障害のある人に配慮を求めたが、何の配慮もしなかった。(イラストあり) たとえば 本人を無視して、介助者や支援者、付き添いの人だけに話しかけた。(イラストあり) たとえば 保護者や介助者が一緒にいないと、お店に入れないようにした。(イラストあり) たとえば 障害があることを理由に、学校の受験や、入学を拒否した。(イラストあり) 14ページ 皆さんに取り組んでほしいこと たとえば 店舗の出入り口や店内の段差を解消する。(イラストあり) たとえば 聴覚障害のある人に、筆談や手話など音声以外の方法でコミュニケーションを取る。(イラストあり) たとえば 障害のある人の疲労や緊張などに配慮し、間仕切りや休憩スペースなどを設ける。(イラストあり) たとえば 盲導犬など補助犬の役割を理解し、一緒に入れる店舗や事業所を増やす。(イラストあり) たとえば 知的障害、発達障害のある人に説明するときは、絵や図なども使ってなるべく具体的に表現する。(イラストあり) たとえば 長時間立ったままで待つことが困難な人には、(周囲の理解を得た上で)いすなどを用意する。(イラストあり) たとえば 障害の特性に配慮し、説明書などの文字を大きくしたり、ふり仮名をつけたりする。(イラストあり) たとえば 障害がある人に対しては、差別や偏見を持つことなく、正しく理解して接する。(イラストあり) たとえば 視覚障害のある人が、駅のホームで線路へ転落しないよう、危ないときには声をかける。(イラストあり) たとえば 移動に時間がかかる人がいる場合は、個人差があることを理解して、無理に急がせないようにする。(イラストあり) たとえば 困っている様子の障害のある人には、手伝いが必要か尋ねてから、協力を申し出る。(イラストあり) たとえば 精神障害、知的障害、発達障害がある人などと話すときには、「ゆっくり・はっきり・ていねいに」話す。(イラストあり) 裏表紙 各種相談窓口 イラストあり  窓口に相談に来た男性が、女性職員と話す様子のイラストを表示しています。 障害者差別解消に関するご相談 障害福祉課 郵便番号660-8501 尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁南館1階 電話番号06-6489-6750 FAX番号06-6489-6351 障害福祉サービス・障害者虐待に関するご相談 北部障害者支援課 郵便番号661-0012 尼崎市南塚口町2丁目1番1号 塚口さんさんタウン1番館5階 電話番号06-4950-0374 FAX番号06-6428-5118 南部障害者支援課 郵便番号660-0876 尼崎市竹谷町2丁目183番地 出屋敷リベル5階 電話番号06-6415-6246 FAX番号06-6430-6803 備考 JR神戸線を境に南北に相談窓口が分かれています。お住まいの地域の相談窓口にご相談ください。 相談支援事業所 地域共生スペースぷりぱ 郵便番号661-0033 尼崎市南武庫之荘11丁目1-8 電話番号06-6433-2320 FAX番号06-6433-3320 主に対象とする障害 身体障害 サポートセンターさくら 郵便番号661-0953 尼崎市東園田町4丁目101-3 エアー企画内 電話番号06-6430-9225 FAX番号06-6491-3837 主に対象とする障害 精神障害 地域活動支援センターポルタ 郵便番号661-0022 尼崎市尾浜町2丁目32-7 電話番号06-4256-7993 FAX番号06-4256-6997 主に対象とする障害 精神障害 尼崎市立身体障害者福祉センター 郵便番号661-0024 尼崎市三反田町1丁目1-1 尼崎市教育・障害福祉センター内 電話番号06-6423-2600 FAX番号06-6423-0054 主に対象とする障害 身体障害 尼崎市立たじかの園 郵便番号661-0024 尼崎市三反田町1丁目1-1 尼崎市教育・障害福祉センター内 電話番号06-6423-0210 FAX番号06-6423-0054 主に対象とする障害 知的障害、障害児 ななくさ清光園 郵便番号663-8001 西宮市田近野町8-1 電話番号0798-56-1700 FAX番号0798-56-1701 主に対象とする障害 知的障害、障害児 三田谷治療教育院治療教育室 郵便番号659-0015 芦屋市楠町16-5 電話番号0797-22-5025 FAX番号0797-22-7885 主に対象とする障害 知的障害、発達障害、障害児 尼崎市障害者差別解消啓発パンフレット イラストあり  尼崎市シティプロモーションマスコットのあまっこが、おじぎをしています。 発行 尼崎市健康福祉局障害福祉課 住所 尼崎市東七松町1丁目23-1 電話番号 06-6489-6750 FAX番号 06-6489-6351 編集 尼崎市障害者差別解消支援地域協議会