3の2 十人十色の学び方

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印刷 ページ番号1013437 更新日 2018年8月29日

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宏林:こういう人になりたい、という憧れの人に出会うと学びたくなることもありますよね。

濱田教育委員長になりたい人はたくさんいると思いますよ。バイタリティ溢れていて、全然偉ぶらない。去年PTA連合会の研修会でお話してもらったのですが、本当に素晴らしいお話でした。今年ももう本当に楽しみで。

江田:私もお話を聞く機会があれば聞きたかったです。濱田さんのことは存じ上げていましたがあまりお話したことなかったのでもったいなかったですね。

濱田:そのように言われると恐縮してしまいます。船木さんのお話を聞いて思ったのですが、母も話がしたいのです。旦那さんや姑さんとの関わり方に悩み、自分の思いを聞いてほしいという気持ちがあるのだと思います。学びたいというより、聞いてほしい、わかってほしい。聞いてもらえてから聞く耳をもてるようになる。遮断された環境で子育てしていると話す機会や知ってもらう機会がなくて、広場で「大変やったねぇ」と声かけたら急に涙を流す人もいます。

宏林:居場所ってことですね。信頼関係がないと涙は流せないじゃないですか。今、京都の大学生が「あなたの愚痴を聞きます」と街角で人の愚痴を聞くサークル活動をしていて評判になっていて、メディアにも取り上げられているのですよ。20代30代の若者は感性がすごいですね。

船木:傾聴ボランティアもありますね。聞くこと自体に意味があるのですね。

宏林:「涙活」という涙を流したい人達の集まりもありますね。「涙活のススメ」なんて、メディアでも話題になっていて、泣きたい人が多いのですね。

江田:泣ける環境がないのかもしれませんね。泣くことで精神を安定させているのでしょうね。

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船木:少し振り返って意味づけをすると、宏林さんのお話は親と子は実は同年齢というお話ですね。母親は生まれながらにして母親ではなく、父親も生まれながらに父親ではなく、まさに子育てをしながら「親」になっていく。対等なのですね。学びでも、教える人と習う人とが対等になるような学びの場づくりが大事です。

濱田さんがおっしゃった縁の下の力持ちが楽しいという話で、「学習する組織」という書籍では、本当の偉大なリーダーはこの選択を構成員一人ひとりに私たちが自発的に選んだと思わせる人のこととあります。決めてくれる人がいなければ自分たちで決めていかなければいけない、ということに気付けた経験が大事なことですね。普通は自分のアイデアをとられたら悔しいと思ってしまうところですが、それを楽しいと思えるのは本当にすごいことです。

濱田:一般的には「子育て支援」と言いますが、広場では支援する側とされる側にならないように気をつけています。対等に接しあうことで、どのお母さんもいつか他の方にアドバイスできるようになっていくのです。子育てで悩んでいる人がいたら、同じことで悩んでいた人が話を聞いてあげる。すると聞いている人が「私も去年泣いていたけど、今度はアドバイスできるようになったわ」と言われるのです。話を聞いてほしくて来られたお母さんも、聞いてもらうことで次は自然と支援する側になってもらえるようにと思っています。私はこれを「子育てのリサイクル」って言っています。

船木:「子育てのリサイクル」とは良いですね。

江田さんのおっしゃったお話は、年配の方の視点移動の力や年輪があるがゆえに話せること、それをどのように地域の財産だと思えるかが大事ですね。「一歩踏み出し」と言ってくれたおばあちゃんがいなければ、どうなっていたのでしょうね?

江田:もっと保守的になっていたかもしれませんね。

船木:若いからチャレンジできるってわけではなく、誰かが支えてくれないとできませんよね。

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江田:そうですね、一歩踏み出すのには勇気が入りますね。もし背中を押してもらえなかったら安心して前に進めなかったと思います。同じものに対し違う見方をしてくれたので、一歩を踏み出せたし勇気のいることだったと思います。若いからチャレンジできる訳ではありませんね。

宏林:違う視点に出会うことも学びですね。

船木:違う視点を受け止めるには、どういう心持ちが必要なのでしょうか?

宏林:まず自己を知ることでしょうね。自分というものがどういう存在かということでしょうね。

船木:違う視点に出会った時に排除するのでなく受け入れるためには、引っ張ってくれる誰かの存在が必要なのでしょうか。

濱田:いろいろではないですか。自分で気づく人もいれば、言われないとわからない人もいますよね。素直に受け入れられる人もいれば、反発してしまう人もいるしね。

宏林:人それぞれ違って、十人十色の学び方があるということですね。

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