特定工場における公害防止組織の整備に関する法律

ポスト
シェア
LINEで送る

印刷 ページ番号1003911 更新日 2022年10月28日

 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(以下「法」という。)は、環境関係法令の規制の強化に伴い、産業公害の発生源である工場内に、これに対応した公害防止組織の設置を義務付けたものです。

 法が適用される工場を「特定工場」といい、特定工場にあっては、公害防止に関する専門的知識及び技能を有する公害防止管理者及びこれらの者を統括管理する公害防止統括者並びに一定規模以上の工場にあっては、公害防止管理者と公害防止統括者の間に位置し、公害防止管理者を指揮し、公害防止統括者を補佐する公害防止主任管理者を選任し、所定の届出書により尼崎市長に届け出る必要があります。 

特定工場

 特定工場とは、製造業、電気供給業、ガス供給業又は熱供給業のいずれかに属し、ばい煙発生施設、汚水等排出施設、騒音発生施設、振動発生施設、一般粉じん発生施設又はダイオキシン類発生施設(表1)を設置する一定規模要件以上(表2)の工場です。
 なお、この場合の業種分類は、原則として日本標準産業分類によることとなっています。

表1 特定工場の対象となる施設の種類
施設の種類 定義
ばい煙発生施設 大気汚染防止法施行令別表1に掲げる施設(同表の13の項に掲げる施設(廃棄物焼却炉))を除き、これらに相当する施設で鉱山保安法第2条第2項のただし書の附属施設に設置されるものを含む。)
汚水等排出施設 水質汚濁防止法施行令別表第1第2号から第59号まで、第61号から第63号まで、第64号、65号、66号、第71号の5及び第71号の6に掲げる施設(同表第62号に掲げる施設で鉱山保安法第2条第2項の鉱山に設置されるものを除く。)
騒音発生施設
  1. 機械プレス(呼び加圧能力が980キロニュートン以上のものに限る。)
  2. 鍛造機(落下部分の重量が1トン以上のハンマーに限る。)
振動発生施設
  1. 液圧プレス(矯正プレスを除くものとし、呼び加圧能力が2941キロニュートン以上のものに限る。)
  2. 機械プレス(呼び加圧能力が980キロニュートン以上のものに限る。)
  3. 鍛造機(落下部分の重量が1トン以上のハンマーに限る。)
一般粉じん発生施設 大気汚染防止法施行令別表2に掲げる施設(ただし鉱山保安法第2条第2項ただし書の附属施設に設置されるものを含む。)
ダイオキシン類発生施設 ダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第1第1号から第4号まで及び別表第2第1号から第12号に掲げる施設
表2 特定工場の要件 
 

施設の種類

特定工場の要件

大気関係

ばい煙発生施設

大気関係有害物質発生施設(大気汚染防止法施行令別表1の9に掲げるばい煙発生施設(硫化カドミウム、炭酸カドミウム、ほたる石、珪弗化ナトリウム又は酸化鉛を原料として使用するガラス又はガラス製品の用に供するものに限る。)又は同表14の項から26の項までに掲げるばい煙発生施設のいずれか)が設置されている工場

大気関係有害物質発生施設以外のばい煙発生施設を設置する工場で排ガス量が10,000N立法メートル/時以上である工場

一般粉じん発生施設

一般粉じん発生施設を設置する工場

水質関係

汚水等排出施設

水質関係有害物質発生施設(法施行令別表第1に掲げる汚水等排水施設のいずれか)が設置されている工場で排出水を排出しているもの又は特定地下浸透水を浸透させている工場 

水質関係有害物質発生施設以外の汚水等排出施設を設置工場で排出水量(1日当たりの平均的な排出水の量)が1,000立方メートル/日以上である工場

騒音関係

騒音発生施設

騒音発生施設を設置する工場のうち、騒音規制法の指定区域内にあるもの

振動関係

振動発生施設

振動発生施設を設置する工場のうち、振動規制法の指定区域内にあるもの

ダイオキシン類
関係

ダイオキシン類発生施設

ダイオキシン類発生施設を設置する工場

公害防止組織

 特定工場を設置している事業者(特定事業者)は、特定工場に公害防止の専門知識を有する者等で構成される公害防止組織を設置する必要があります。

(1)公害防止統括者
 特定工場の公害防止に関する業務を統括・管理する役割を担います。
資格は不要ですが、特定工場における事業の実施を統括管理をする者(いわゆる工場長等)をもって充てることとされています。
 常時使用する従業員が20人以下の工場では、公害防止統括者の選任は不要です。

(2)公害防止管理者
 公害発生施設又は公害防止施設の運転、維持、管理、燃料、原材料の検査等を行う役割を担います。施設を直接管理する者が想定され、資格(表3)を必要とします。

(3)公害防止主任管理者
 大規模なばい煙発生施設及び汚水等排出施設が併置されている特定工場(排出ガス量が40,000N立方メートル/時以上であり、かつ、排出水量が10,000立方メートル/日以上のもの)において選任する必要があります。
 公害防止統括者を補佐し、公害防止管理者を指揮する役割を担い、資格を必要とします。
 選任の必要がない場合がありますので、ご相談ください。

(4)代理者
 公害防止統括者、公害防止管理者又は公害防止主任管理者が旅行、疾病その他の事故のため、その職務を行うことができない場合に備えて、それぞれの代理者を選任する必要があります。公害防止管理者、公害防止主任管理者と同様に資格を必要とします。 

公害防止管理者の資格

 特定工場に設置されている施設の区分により、次表のとおり選任すべき公害防止管理者の種類及び資格が異なります。

表3 公害防止管理者の種類及び資格

施設の区分

公害防止管理者の種類 必要な資格の種類
大気関係有害物質発生施設 排出ガス量40,000N立方メートル/時以上 大気関係第1種 大気関係第1種有資格者
排出ガス量40,000N立方メートル/時未満 大気関係第2種

大気関係第1種又は第2種有資格者

大気関係有害物質発生施設以外のばい煙発生施設 排出ガス量40,000N立方メートル/時以上 大気関係第3種

大気関係第1種又は第3種有資格者

排出ガス量40,000N立方メートル/時未満 大気関係第4種 大気関係第1、第2、第3又は第4種有資格者
一般粉じん発生施設 - 一般粉じん関係  大気関係第1~第4種、特定粉じん関係又は一般粉じん関係有資格者
水質関係有害物質発生施設  排出水量10,000立方メートル/日以上 水質関係第1種 水質関係第1種有資格者

排出水量10,000立方メートル/日未満

水質関係第2種 水質関係第1種又は第2種有資格者
水質関係有害物質発生施設以外の汚水等排出施設 排出水量10,000立方メートル/日以上 水質関係第3種

水質関係第1種又は第3種有資格者

排出水量10,000立方メートル/日未満

水質関係第4種 水質関係第1、第2、第3又は第4種有資格者
騒音発生施設 - 騒音関係 騒音・振動関係有資格者又は騒音関係有資格者
振動発生施設 - 振動関係 騒音・振動関係有資格者又は振動関係有資格者
ダイオキシン類発生施設 - ダイオキシン類関係 ダイオキシン類関係有資格者
ばい煙発生施設及び汚水等排出施設 排出ガス量40,000立方メートル/時以上で、かつ、排出水量10,000立方メートル/日以上 公害防止主任管理者 公害防止主任管理者有資格者、又は大気関係第1種若しくは第3種有資格者であって水質関係第1種若しくは第3種有資格者

公害防止管理者の選任等の届出

 公害防止管理者を選任又は解任等した時は、届出(表4)が必要となります。

表4 公害防止管理者の選任等の届出

届出要件

届出の種類 添付書類 期限
公害防止統括者(公害防止統括者の代理者)を選任(死亡・解任)したとき 公害防止統括者(公害防止統括者の代理者)選任(死亡・解任)届出書 - 選任の事由が発生した日から30日以内に選任し、選任(死亡・解任)した日からさらに30日以内に届出
公害防止管理者(公害防止管理者の代理者)を選任(死亡・解任)したとき 公害防止管理者(公害防止管理者の代理者)選任(死亡・解任)届出書 国家試験合格証書又は資格認定講習修了証書の写し 選任の事由が発生した日から60日以内に選任し、選任(死亡・解任)した日からさらに30日以内に届出
公害防止主任管理者(公害防止主任管理者の代理者)を選任(死亡・解任)したとき 公害防止主任管理者(公害防止主任管理者の代理者)選任(死亡・解任)届出書
相続または合併により特定事業者の地位を承継したとき 承継届出書 承継の事実を証する書面(履歴事項全部証明書、相続同意証明書) 承継の事由が発生した日から遅滞なく届出

 

このページに関するお問い合わせ

経済環境局 環境部 環境保全課
〒660-8501 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁中館9階
電話番号:06-6489-6305
ファクス番号:06-6489-6300
メールアドレス:ama-kogai@city.amagasaki.hyogo.jp