[ 本文へ ]

サイト内検索


ここから本文です。

やってみよう!2

もし、“難民”になったらあなたは何をもって逃げますか?

“人権”がすべての人間にとって不可欠なニーズと結びついており、特定の限られた次元や限られた人びとの問題ではなく、きわめて普遍的な概念であることを理解することによって、今日、私たちの日本社会や世界のいろんな国/地域のなかで、さまざまな事情によってそれが不当に侵害されたり、十分に保障されていない人びとの問題を、初めて、自分のこととして真剣に受けとめることができるのではないでしょうか。そこで、 もし、“人権”が保障されなかったときには、どんな事態になるでしょうか?

 突如、現体制の崩壊によって難民となった場合を想定して、そのとき、あなた/あなたの家族は、何を考え、どんな行動をし、何を持って逃げようとするか?シミュレーションやロール・プレイで疑似体験しながら学習するアクティビティを次にご紹介しましょう。

品物と重量が書かれたカード

 【上図】は、難民となって国外へ逃げるために残された時間が30分しかないせっぱつまった状況下で、さまざまな家族構成を設定し、1家族10㎏という重量 制限のなかで、 持ち出す荷物をグループで考え・選択させるための品物カード、持ち出したいが事情が許さず持ち出せない大型の物品のカード等と、それを貼りつける鞄であり、筆者らが開発・作製した具体的な教材の一つです。

シミュレーション “難民”を体験する

【ねらい】
(1)“人権”とは何か?
(2)“権利の優先性”
(3)「平和」・「自由」・「反圧政」・「反独裁」などについて考える。
 
【進め方】
1. 学習者を次のようなグループに分け、家族の構成員としての役割を決め、それぞれがその構成員になったつもりで(ロール・プレイ)、残された30分の中で、家族として、出国する前に処理すべきさまざまな事柄を考え、最小限持って行きたい荷物を選択する。
Aグループ‥‥両親と小学生(女)と中学生(男)(典型的な“核家族”)
Bグループ‥‥Aグループの家族のメンバーに70歳前後の老親(祖父母)
Cグループ‥‥Aグループの家族のメンバーのほかに、“寝たきり”の老親を含む
Dグループ‥‥生後3~6ヶ月程度の乳児と3~4歳の幼児とその両親
Eグループ‥‥父親(世帯主)が遠隔地に“単身赴任”している家族
Fグループ‥‥大学生の息子が、東京で下宿(娘)している家族
Gグループ‥‥65歳以上の夫婦のみの家族・・・等々

2. 自分たちがおかれている状況について、 次のように説明する。  
“人権”を抑圧する独裁政権体制の祖国から、急ぎ脱出しなければならない!  
 あなたの国で政変が起こり、軍部が民主主義体制を転覆し、独裁政権を樹立しようとしている。民主主義を擁護してきた人びとを根こそぎ逮捕・拘留しようとする独裁政権の魔手が迫ってきた。もはや、この国ではあなたたちは生きていけない。美しかった祖国の自然、住み慣れた街、親しかった人びとと別 れて、国外へ脱出しなければ、命も危うい。ともかくこの国を脱出する最後(?)の航空便に乗るためには、あなたに残された時間はわずか30分しかない。
 
さあ! あなた(の家族)は、 何を持って行きますか? 
 難民輸送のための飛行機に詰める荷物は、1家族について、50×80×25cm以内の大きさの鞄(スポーツバッグ)1つ、重量 も10kg以内に制限されている。
 30分間に、持っていきたい物を鞄に詰めて下さい!

【注】教材として準備されたカードから、20~30分以内で選択し、ブルーの鞄のマジックテープの面 に貼りつける。 

かばんの挿絵

3. 学習者たちが「荷造り」を終えた後、全体集会で討議するテーマやポイント

  • あなた(の家族)は、何を持ち出しましたか?
  • あなた(の家族)は、なぜ、それらの品物を選んだのですか?
  • 慌てていて、鞄に入れ忘れたものはありませんか?
  • 持ち出したが、結果的には、どうでもよかった品物は?
  • 持っていきたいけれど、持っていけないものは? 
  • やっと手に入れた“マイホーム”は?
  • 可愛いペットはどうします?
  • 会社や学校にいる家族、あるいは遠く離れて暮らしている家族などに連絡はとれましたか? 
  • 単身赴任の夫や、(関東・関西・九州・北海道etc,)離れた地方の大学にいる息子や娘たちに連絡できましたか?
  • 郷里の年老いた親たちには、どのように連絡しましたか?
  • あなたの生活の基盤となっていた職業活動につながる技能・経験あるいは資格(医師・弁護士・教師・看護婦・栄養士・美容師etc,)などはどうなるのでしょう?
  • あなたがやり残した仕事(研究・事業etc,)は?
  • 長い年月にわたって、積み上げてきた業績や築きあげてきた地位は?

4. ロール・プレイによる展開 

  • ようやく間に合った最後の飛行機のなかでは、それぞれの家族の間で、どのような会話が交わされるでしょうか?
  • 働き盛りの一家の世帯主やその配偶者は?
  • 小・中学校や高校などに進学していた子どもたちは?
  • 年老いた高齢者たちは?
  • 遠隔地にいる家族と、脱出までに連絡がとれなかった家族は?

5. 学習後のアフタ・ケアと、認識を深めるための学習テーマ

  •   「難民問題」とは何か?
  • 世界には、どのような「難民問題」が発生しているか?〔新聞記事等を教材に〕
  • 世界各国内の「難民」保護の状況は?
  • 『難民条約』や国連難民高等弁務官制度と、わが国の対応
  • 日本に定住している「難民」の生活の現状は? 

情報の発信元

市民協働局 人権課

〒660-8501 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 本庁中館7階

電話番号
06-6489-6658
ファックス
06-6489-6661
Eメール
ama-jinken@city.amagasaki.hyogo.jp

このページの先頭へ