塔身に刻まれた仏像。( )内の東西南北は震災前のそれぞれの方角を示しています。(『尼崎市史』第10巻より)
東面の銘文(東面の面いっぱいに7行計39文字を陰刻しています。)
花崗岩製、現高410cm、相輪は後補。基礎は高さ30.5cm、幅95cm、四面素面です。塔身は高53.5cm、幅55cm、東面は素面ですが、他の三面にはそれぞれ線刻した蓮華座上に舟形輪郭を彫り込み、仏坐像を配しています。南面は定印の弥陀、西面は釈迦、北面は円頭で左手に宝珠を捧げているから地蔵で、本来は弥陀が西面に位置します。各層の笠は軸部造り付け式で、下の第一層から上の第十三層までよくそろい、塔全体が整備された鎌倉時代後期の作品の特徴を示しています。相輪を失って、後補のものをのせているのが惜しまれます。
平成7年1月17日の阪神・淡路大震災により十三重塔は倒壊し、修復に至るまでの間に仏坐像を刻んだ塔身が盗難に遭い現在は同寸の花崗岩で補っています。一日も早く元に復することを祈るばかりです。左に銘文をあげましたが、このような銘文と仏坐像を刻んだ塔身を見かけられた方は尼崎市教育委員会までご一報ください。
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